《Jの鼓動で大地を駈ける》


 瀬川耕司は、オフロードバイクで野営をしながら、環境破壊の進む日本の風景をフォトグラフに記録し、その実態を人々に伝えようとするフリーカメラマンだった。
 とある湖の汚染状況を調査しているとき、彼は人里から離れた山中で、環境破壊で命を落とした小動物を弔う少女、加那と出会う。その折、地球には外宇宙から来襲したフォッグ・マザーと配下のモンスター(怪人)によって侵略を受けようとしていた。
 加那はフォッグ・マザーへの生け贄としてモンスターたちに狙われ、トカゲ怪人アギトに襲われた瀬川は崖下へ突き落とされ絶命する。
 しかし彼は、地球の大地深く暮らしていた地空人に助けられ、蘇生改造を受け、Jパワーを宿した戦士として復活、フォッグ・マザーから地球を守る使命を託され、加那を奪還するために立ち上がった。

 彼、仮面ライダーJのマシン、ジェイクロッサーは、瀬川が使っていたスズキDR−250が、Jパワーの影響を受けて変化したもの。90mのジャンプ力を誇り、最高速度は時速1330kmに達する。
 原型がオフロードバイクであったことと、Jパワーによる半機械生命を宿したジェイクロッサー自身の意志によって、地形や路面状況の変化をものもともせず、Jのライディングテクニックをサポートする。ジャンプ力と加速を応用し、空中から目標めがけて体当たりするジェイストライクなどの戦法を繰り出すことが出来る。
 仮面ライダーJ自身は、与えられたJパワーを、大自然の神秘の力によって増幅し、巨人へと二段変身を遂げることが出来るが、ジェイクロッサーには巨大化の能力はない。しかし巨大化とは異なり、自らの性能を極限まで引き上げることが出来るという。