太平洋戦争末期、日本軍は戦局打破の切り札として「超人機開発計画」を秘密裏に進めていた。ロボット工学の権威・古賀竜一郎博士が陣頭指揮を執っていた、地球の反重力エネルギー「KOGA−X」の影響で稼働するロボットである。
人間の身体能力を凌駕するパワーと、高度な処理速度を持つ人工頭脳で、一騎当千の機動兵士をもたらそうとしたのが、大本営の意図であった。しかし古賀博士は博愛精神から、超人機を殺戮兵器とすることを好まず、自省回路を密かに内蔵し、知識・感情・理性などのバランスを取ろうとした。
自省回路は、エネルギーの制御も司る中枢部分であり、回路を内蔵してある左半身は厚い装甲板で覆われている。戦術コンピュータが内蔵された攻撃専用右半身は、内部構造を露出させたプロトタイプ・メタルダーは、剣流星という名の青年に擬装される。戦時中亡くなった古賀博士の一人息子の姿がモデルにされた。しかし日本は敗戦をたどり、超人機開発計画はアメリカの進駐軍に渡ることなく、密かに封印された。
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