《変形すれば大トラに豹変》
 トライドベンダーは、基本的にはライドベンダーがトラカンドロイドと連結したもので、車体側はどの固体でも素体となる。ライドベンダーの前輪がアームを介して後輪に展開・スライドし、トラカンドロイドが巨大化して新たな前輪ホイールトランザーを構成、主駆動輪として稼動するほか、内部にオーズのパワーを転換・増幅するシステムを持つ動力源となる。前方に展開するランチャークローラーは前部補助駆動輪を兼ね、フレーム部分は障害物を排除し、敵を貫くばかりでなく、メダル状のエネルギー弾を発射できる。
 ヘッドカウルにも猛獣の顔・拡張型情報処理ユニット「ライガーヘッド」がドッキングし、ファウンデーションアイとカンブレインを連結させ、並列処理コンピュータを形成する。その口・ブラストマズルからはホイールトランザーより供給されるエネルギーを増幅・変換して光弾を発射するほか、接近する敵を噛み砕くパワーを持つ。
 しかし、トライドベンダーにはトラカンドロイドの意思(思考プログラミング?)も宿るらしく、同属性であるラトラーターコンボでなければ、仮面ライダーOOO(オーズ)でも乗りこなすことができない。ライドベンダーは、セルメダルさえ所持していれば、一般人にも運用可能なシェアリングシステムを構築しているが、トライドベンダーは事実上のオーズ専用。しかもラトラーターコンボオンリーという超カスタムマシンに変貌するのだ。
 ラトラーターコンボの余剰エネルギーは、オーズ単体では持て余すほどの高出力であったが、このパワーがフレームドライブを通してホイールトランザーへ送り込まれ、トライドベンダーの動力へと変換するため強大なパワーに還元される。
 このコンビネーションによって、オーズもまた安定したコンボ形態の戦いできるのだが、今度は、セルメダルというエネルギー源とは異なる、オーズ自身のコンボエネルギーという謎に突き当たる。待機状態では手のひらに乗るサイズのトラカンドロイドが、さしずめドラム缶レベルに巨大化する仕組みも説明のつかない事実だ。だが、トラカンドロイドのシステムは、他のカンドロイド開発でも新型連結の可能性を示唆しており、強化システムとしての拡張性については興味は尽きない。