《定番のプラキット。絶版宣告のその後は???》
 フジミからリリースされていたスケールモデル。窓用のクリアパーツと、ボディとのすりあわせが実にフィットしない、模型造りを楽しむ人には二倍楽しませてくれるキットです。窓パーツといえば、エスクードは窓枠をブラックアウトしているクルマのため、それを塗装で再現する際のマスキングがこのキットでは一番難しかったと思われます。
 キットをストレートに組んで気になるのは、サイズ通りに再現されるタイヤと、スペアタイヤカバー。自分の実車でさえ大径タイヤを履かせたがるユーザーは、たいてい別の車のタイヤを流用します。紹介中のものは、ランドローバーディスカバリーのやつをホイールごと移植。
 しかし、やる人はもっとやります。これまで、ハードトップのボディを切り刻んでコンバーチブルに直してしまった人は何例か見ておりますが、ここに登場するのは戸谷正芳さんが制作中の「2個1ノマド化計画」。リアのドア位置を考えながらストレッチするのは、実物との雰囲気を似せていくこととして微妙なバランス感覚が必要です。早く完成した姿を見たいですね。

 2003年に絶版という報告を、玩具の小売店筋から聞かされました。
 その後の調査に依れば、メーカーの金型リストからは落ちていないことがわかりました。模型屋さんに言わせると、金型がリスト登録されているうちは絶版とは言わない。とのことですが、バリエーション展開の企画がなければ、新たに登場するチャンスもないのだとか。

《ディティールアップ》

 インドネシアの熱狂的なエスクードファン、VITARAMAN氏が手がけたキット。
 彼は実物のエスクードを整備(4×2版を4×4に改修したり、エンジンを載せ替えたり)する人でもあるため、車体の細部まで熟知しています。その成果がそれぞれのキットの仕上がりに現れていますね。