《爆裂的に突進せよ》
 世界消防庁公認の地域活性化イベント、楯石町で開催されるトミカヒーローグランプリで、石黒隊長が乗り込んだコアストライカー。ガンメタル・ゴールドの、ツートンカラーボディの隊長専用車ではなく、ブラック・シルバーの車体色であり、先代R1、大淵が使用していたコアストライカーなのかもしれない。
 「キャプテン」というサブネームが付けられており、石黒隊長曰く伝説とも幻とも言われる、レスキューフォース内でも知られざる存在? そして隊長格でなければその使用は認められないらしい。
 コアストライカーキャプテンは、やはり4代目フェアレディZをベースに開発されているが、搭載されているAIシステムや、車両自体のスペックは明らかにされていない。隊長専用車がコアストライカーマックスに匹敵する性能だと言われているため、同等の性能を有していると思われる。石黒隊長によれば、有り余るトルクでスタートダッシュを図り、アタマをとってしまえば、いかにチューンナップされたレスキューフォースの各マシンといえども、キャプテンの前に出ることは不可能だという。この戦法を用いた石黒隊長は、猛烈な加速によってR1のコアストライカーマックスをもオーバーテイクし、楯石銀座商店街のアーケードを駆け抜け、表通りへ飛び出していくのである。
 ところで、トミカヒーローグランプリは、楯石町全域を使った公道レースを展開し、商店街から下町、市街地を抜けて河川敷の堤防上や山岳道路を経由し、サーキット内で雌雄を決するというスピードレース。なぜかネオテーラの妨害も入る。しかしコアストライカーマックスやキャプテンはともかく、SUVのコアセイバー、コンパクトカーのコアサーチ、挙げ句の果ては救急車のコアエイダーが参戦というわけのわからないイベントだ。しかも、意外ながらなるほどという一騎打ちが、最後に待ち受けていた。