《光の重装騎マシン》

 あるとき戦いの最中に怪魔界に陥ってしまった南光太郎は、その世界の科学者であるクライシス人・ワールド博士に助けられ、脱出の際にフロッピーディスクを託される。そこには重装騎マシンの設計図が記録されていた。そのデータをもとに光太郎が自ら製作した。
 待て待て待て、光太郎が使っていたパソコンのOSは不明だが、1.4Mb程度のデータであれほどの超高性能マシンの設計図が収まるのか? それ以前にデータを読みとれたのか? FDということは、ワールド博士の方で地球世界のフォーマットに手直しをしてくれていたということか。
 しかしデータはやはり不足していたようである。
 完成はしたモノの、重装騎マシンは動かないのだ。
 そうこうしているうちに、クライシス帝国のガンガディンの襲来を受け、重装騎マシンは破壊されてしまう。だがそれはダミーのマシンで、本物は光太郎がRX以前のBLACKであったとき、瀕死の状態から復活を遂げた、クジラ怪人の聖なる洞窟へと移送されていたのだ!

 どうやって!? 動かないんだろうっ?

 やっぱりユニック付きのトラックで近くまで持っていって、光太郎自身がRXに変身して担いで洞窟まで運び込んだのだろう。
 そのいきさつはともかく、聖なる洞窟で、重装騎マシンに命を与えてくれと光太郎は祈る。超テクノロジーも形無しの展開だが、奇跡は起こる。
 重装騎マシンは起動した。ライイドロンの誕生だ! 聖なる海の命のエキスの霊験はあらたかだ。ライドロンは、いきなりアクロバッター同様に自我を持った。ああもうわけがわからない・・・

 ライドロンの車体はハイドロジルコンという未知の物質で作られており、外部からの攻撃に対してバリアを発生させてはね返す。フロント下部には岩盤を砕く強力な顎「グランチャー」があり、障害物を切り裂く「パイルエッジ」とで地中潜行が可能。スペクトラムスクリューによる光波の渦に包まれ水中を進み、ホバースラスターから光の粒子を噴射して水上を走ることもできる。
 なんであれ、仮面ライダーを名乗るからといって、4輪車を戦力にしてはならないというルールはないのだ。仮面ライダーBLACK−RXは、様々な部分に平成ライダーのエポックとなった設定の種をちりばめているのだ。と、開き直ったということか。
 宇宙刑事シリーズのスタッフがライダーを作ると、こうなったという事例。ただし今のところ、後のライダーで、4輪車で戦う奴は出てこない(龍に乗っちゃった奴はいるけど)
 

 それにしてもすさまじいデザイン。中身はFC型のマツダRX−7。高橋涼介もびっくりだ。