《世界を転戦するモーターホーム》

 2015年に開かれた第10回サイバーフォーミュラ世界選手権に初エントリーした、日本の自動車メーカー「スゴウ」を母体とするチーム「SUGO」のトランスポーター兼モーターホーム兼簡易ピット。
 予選の行われたサーキットにはコンテナ内は空車状態で乗り入れ、陸揚げの遅れたサイバーフォーミュラマシン・アスラーダGSXの到着を待つこととなった。
  全長12.304m、全幅3.383m、全高3.778m、重量15t。排気量12000ccのエンジン形式は不明だが、スゴウではサイバーフォーミュラマシンに水素燃料燃焼エンジンを投入している。レガードも同様ではないかと想像できる。最大出力880馬力、最高速度220km/hを基本性能としている。


 モーターホーム部分はトレーラー側前部のわずかなスペースだ。しかし大半のサイバーフォーミュラエントラントが高級ホテルを利用しており、サーキットでの宿泊には不自由はないようだ。
 トレーラー内部はアスラーダGSXの整備やパーツ換装のためのピットワーク設備が詰め込まれており、サーキットでは蓋板を展開する。
 第10回最終戦では北海道ニセコから静岡県富士岡までのレース中、予選で大破したスーパーアスラーダ01を積み込み移動しながら修理に及んだ。このような長距離輸送や海外への転戦の際は、レガード自体がティルトローター専用機に吊り下げられ搬送される。
 一見GSX専用設計に思われるが、全長こそ400mmほど長いが全幅においてはスーパーアスラーダ01の方が2218mmとGSXよりも24mmスリムなのである。ただし01の後継機AKF-11からは全幅が2493mmへ拡張されており、レガードの内寸がこれに対応しているかどうかは定かでない。