ガンダム 愉快命令
カントクの陰謀
 ハイパーハイブリッドモデルの第2弾、1/12スケールガンダムの組み立てに呼ばれた羅須軽党は、たぶん働かないであろう現場監督の予備スタッフとして、カントク小僧を送り込んでいた。作業のカントクでなく、撮影のカントクというところがちょっと不安なのだが、組み立てスタッフの足もとをちょこちょこと走り回っては、撮りのアングルやポーズを考えていたらしい。

 「これさー、顔を取り付けなければ、おいらが乗って操縦しているように見えるよねー?」
 「ガンダムの操縦系は頭じゃなくて腹の中だ」
 「んじゃーコクピットハッチ開けてよー」
 「こいつはそこまで造り込まれてないよ!」
 「けちーっ」

 カントク小僧は次のアイデアを、頭部を取り付けられたガンダム本人に持ちかける。

 「ねーねー。モビルスーツって、指の関節の動きがしなやかで緻密なんでしょー?」
 「オウヨ。ヒトダッテノセラレルネ
 「どうやってやるのー?」
 「ソウジュウカンヲナ、ソーット、タマゴヲツブサズニツカミトルヨウニウゴカスノガコツダ」
 「じゃあ、柔らかいモノでも載せていいねー?」
 「ドントコイヨー。ナニモテバイイカネ?」

 というわけで、手にするならスーパーナパームよりも鯛焼きの方が平和だ・・・

 実際の組み立ての様子はこちら