この超巨大樹の森は、羅須軽党の巣窟だったのだ。羅須軽党はネガティブシンジケートとして認識されていないが、そのネガティブシンジケートの悪党たちさえもが恐れを成して手を出せないという、言いようによってはかなり悪辣な一団だ。
羅須軽党が通ったあとには、笑いを盗られてはらわたをよじれさせ、悶絶する者が累々と折り重なると云われている。
「これは全人類の宝だ。お前だけの胃袋に収めるわけにはいかない!」
「そうだ! 207,000食だぞ!」
(すいません、ボウケンブラックの台詞を黒で書けませんでした)
「何を偉そうなことを言ってやがる。サージェス財団こそ、プレシャス独占して横流ししたり悪用しようとしている噂で持ちきりだぞ」
「ここで遭遇したのも運命。轟轟戦隊の力を見せてやる!」
「スーパーダイボウケン、ショベルナックルだ!」
左腕のゴーゴーショベルが展開し、羅須軽小僧の右顎に炸裂する! だが、贅肉のためか中身のフェルトの弾力性のためか、ショベルナックルは顎にめり込むだけでダメージなど与えず、その弾力ではじき飛ばされてしまった。
「ええっ、ぜんぜん通じないじゃない!」
「俺様を怒らせたツケはでかいぞ!」
羅須軽小僧のしっぽが超高速で振動しながら、ぶんっと振り回され、一瞬でスーパーダイボウケンの機体にヒットした。その激突をもろに喰らったスーパーダイボウケンは、バラバラにこそならなかったが、一撃で倒されてしまったのである。
「これくらいで勘弁してやる。とっとと帰るんだな」
円筒を抱えた羅須軽小僧は、悠然と立ち去っていった。 |
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