軽井沢から万座温泉へ
       小雨の碓氷峠と鬼押・万座ハイウエー

 10月15日。久しぶりの家族全員による旅行は、少し早めだが草津白根の紅葉を見に行くルートが決められた。早朝の碓氷峠は、ねらい通りに雨。晴れて乾いた碓井など、寝ぼけた風景だと思うひねくれ者だ。だからといって、土砂降りでは話にならない。霧の巻く、雨の通り過ぎたあとに訪れるのが、一番良い(と・・・思う)
 今回、1600ノマドと2500V6の二台体制のツーリングは初めてだ。軽量級のノマドといっても、2500とのウエイト差は100kg程度。今までロングツーリングにコストも含めたアドバンテージを持っていたノマドも、2500の快適さには引けを取った。それでも、山道を行くノマドのフットワークは軽快だ。
 軽井沢に立ち寄り、le gitane blueさんの勤めるenbocaにて昼食。le gitane blueさんはこの夏まで、白いNA型ユーノスロードスターに乗っていたが、うちの先代らすかるの後を追うように、ロードスターもエンジントラブルで歩みを停めてしまった。彼の勤め先の1600ノマドも、買い換え退役の可能性が出てきている。2005年は、いろいろな節目の年回りなのかもしれない。奇しくも満月の2日前、お互いに長く乗っていた先代たちとの間柄は、まるでRCサクセションの歌のようだが、彼の満面の笑顔は少しも変わらない。
 この日、軽井沢の紅葉前線は、まだほんの僅かに戸口に立ったという色付き加減。浅間の懐を越えて、嬬恋村の万座ハイウエーを登り始めると、少しずつ白樺の葉が色付き始めていた。アップダウンのワインディングを駆け抜けていくうちに、樹林帯は火山帯に移り変わり、硫黄の臭いが強くなる。万座温泉の入り口だ。