開催地の金砂郷は、72年に一度という西金砂神社の大祭が開かれている山間部。常陸蕎麦の産地でもある。ルートは西金砂神社をほぼピークとした全線舗装の山越え林道で、その途中に、大祭のイメージや干支をあしらった石柱が点在する。
 現地では絶版になっているらしい蕎麦街道観光マップのコピーだけを頼りに、エントラントは必須とフリーの課題石柱を探して走らなくてはならない。
 「まあ、三時間もあれば蕎麦食ってゆったり走れるでしょう」
 なんてことを言ってみれば、オフィシャル側があとから様子を見に行く頃には、ほとんどのエントラントは必須課題をクリアしてしまい、フリー課題も攻略。そればかりか何人かは36カ所コンプリートのトライに移っているという、オフィシャルの読みの甘さ。
 「あっ、主催者がこんなとこで先に蕎麦食ってるし!」
 などと言われる始末。
 しかし石柱に与えてある得点は、ゴールするまでわからない。どの石柱を申告するか、その石柱の得点が高ければいいけれど、得点はまんべんなくシャッフルしてある。
 いやそれよりね、石柱一個ずつのまったりした表現を、ゆったりと楽しんできてくださいよー。
 今回、グランドエスクードのニカちんさんは、オフィシャル側のサポートとして、ルート上に散らばったエントラントの撮影班を担当してくれ、主催者は午後からの買い出しなどを効率よく済ませることができた(ただ単に昼前から蕎麦食ってたんじゃないんですよー)
 さて基本的にほったらかしレギュレーションのレイドだったため、出走中の様子はニカちんさんやエントラントからいただいた写真を見て想像することとして、第8回目の優勝者は、KAWAさんの初優勝となった。またしても優勝経験者の連覇が実現しなかったが、
 「はい! そろそろいけるんじゃないかなーと思っていました」
 というKAWAさんのコメントが印象的だった。
 KAWAさんの得点は26点。これに迫ったのははまたにさんで25点。双方くじ引きでは低い点数を引き上げに成功していたが、フリーの選択で明暗が分かれた。
 毎回人気のブービー賞は、まさね&トヨさんチームと、初参加のあすかさん、せっかくだからニカちんさんの撮影した石柱の得点が拮抗し、くじ引きで加点していき、三者のなかで最低点を決定するサドンデスを敢行。あすかさんがこれを獲得した。
 なお、今回のブービー賞には、第一子お誕生スクランブルシフトで参加できなかったこし亀さんから、バーベキュー等に利用できるシステムベースラックの提供があった。

 金砂郷レイドは、石柱得点の入れ替えや、ちょっとした工夫で、もう一度くらいはできそうな雰囲気。ベースキャンプもなかなか条件の良い施設だったので、いずれ第2弾を考えてみようと思う。