前所有者が約7年強を費やして走った距離を、この1年ちょっとでほぼ同じだけ走ってしまっているのだから、劣化も加速するのは仕方がない。
 1年半ほど、不動車であった時期を挟んで10年選手のエスクード。しかしこの1年の運用程度でマフラーが落ちるほどの事態には、普通はならない。錆の進行は恐ろしいものだと、この件のあとになっても痛感させられる、最初のトラブル。
 きっかけは、排気管後端部のカッターと、排気管の接合部分が、錆による浸食で折れたことに始まる。ヒンジのいくつかがかろうじて脱落を食い止めてくれたが、パイプは完全にもげてしまった。
 アルミテープを巻いて応急処置を施し、部品を発注していたが、当初はパイプ類だけの交換で何とかなるだろうと読んでいた。
 このため触媒は流用しようと考えていたのだが、排気管が届いて入庫させたら、パイプ類の劣化と同様、サイレンサーも触媒も、取り付けボルト部分が浸食末期状態となっており、取り外しの際、ガスケットやリング類は粉々に砕けてしまった。
 読みの甘さで不足部品を再発注することとなり、入庫時間も修理予算(部品代)も2倍になってしまった。初代エスクードの場合、おそらく2007年いっぱいが部品ストックの限界年度となるはずなので、交換できるものは可能なうちに交換してしまった方がいい。それを思えば最初から全ての部品をそろえるべきであった。
 幸い、車体側(こちらもあちこち錆が進行しているが)の取り付け位置については、修理の必用はなく、エキゾーストマニホールドにも支障はないと診断が下された。
 そこまでいくと、ぷらすBLUEを購入した値段を超えてしまうかもしれない。初代はどの年式をとっても古い車なのである。ランニングコストの嵩みは覚悟しなくてはならない。