ホイールハブのオーバーホールへ発展
 引き続き、フジ・オートの渡部代表に処方を依頼する。
 ステアリングナックルに固着していたマジックキャンバーは、その後引き抜けた。錆よりもオフロードコースの泥とグリースの硬化であったらしい。
 しかし発展した課題として、ナックルだけ交換しても、他に摩滅の進んだ部品の多いホイールハブをそのまま使い続けるのは危険と診断し、一式交換することとし、部品を発注する。
 ドライブセレクト4WDに対応したTA/D51W、TD61W用のリサイクル品は流通していないため、これらの発注は川越パーツセンターを介してスズキ本社へと手配された。ストラットと新しいマジックキャンバーは会計が別となるが、発注した部品リスト(単価単位は円)は以下の通り。実際には工賃が加わり、消費税がかかる。

 ステアリングナックル(左右) 19400×2
 ディスクローターカバー(左右) 2400×2
 Fホイールハブセット(左右) 9350×2
 Fホイールスピンドル(左右) 6050×2
 ローターカバーボルト 140×8
 オイルシール(54X69X7) 710×2
 オイルシール(64X76X7) 670×2
 オイルシール(48X70X17) 840×2
 オイルシール(75X83X4) 670×2
 Fドライブシャフトスラストワッシャ 300×2
 ベアリング(28X35X16)圧入作業 900×2
 ベアリング(41X68X40)圧入作業 4500×2
 Fホイールベアリングワッシャ 120×2
 Fホイールベアリングロックナット 1700×2
 ストラットボルトセット 310×2
 ナット 50×2
 ナット 70×4
 割ピン 50×2

 オールドマン・エミュー 20000×2
 マジックキャンバー 6300

 作業途中、トヨタディーラーの元整備士が来店し、組み付け中のナックルやアーム類を見て「セルシオ並みにごついパーツだ」と驚いていたという。腐食、摩滅が進行しても、その頑丈さによって走っていられたということだろうか。まさしく腐っても四駆のはしくれ。
 オーバーホールとともに、初期の予定であるストラットの交換も完了した。とはいえエスクードのフロントサスには、大きな伸びや縮みの期待はできないのだが。
 ただし、エミューのガス封入ショックは、予想以上にしなやかな動きをする。フロントのよれよれな挙動は解消された。今後は負荷が回っていくであろうアッパー側のマウント周辺を補強しなくてはならない。