Evolution G16AとH20A
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G16A−8バルブユニット
 車を1600ノマドからV6ノマドに乗り換えて1ヶ月とちょっと過ぎました。雪山を走ったり、高速道路を飛ばしてみたり流してみたり、普段の通勤で使ったり、と色々なシチュエーションでノマド(・・・ここではH20Aとしておきましょう)に乗ってみて感じたことは、H20Aは渋滞路で乗りにくいだけで、その他全ての面でG16Aを凌駕しているという事実でした。
 確かにG16Aは、低速から実用域のトルクが大きく、街乗り向きと言われています。それに対して、H20Aは、低速トルクが小さい為、街乗りは不向きだと言われているのが世間一般における評価ではないでしょうか。
 私の場合は、世間の評価をなぞらえただけに見えますが、実はちょっと違っていて、渋滞で乗りにくかったのは「前にすぐ追いついてしまう」からなんです。
 「はじめの一歩」は、H20Aはトロイのでしょう。このトロさが曲者で、アクセル開度が増えると、そこから一気に吹け上がっていくので、車が急に加速を始める為に、乗りにくさを感じてしまうのだと思うのです。
 きっとこの差は、エンジンの「性格」なんでしょう。G16Aは実に穏やか、常にマイペース。実は世間に言われる程、テンロクノマドが非力だと感じた事はありません。スズキも自信を持っていたのでしょう。ただ、後発のライバル達が軽量なモノコックボディに2リッターのエンジンを積んでくるまでは・・・。

 そんなパワフルなライバル達に一矢報いる為(かどうか分からないけど)投入されたH20A。DOHCのV6という非常に豪華なエンジンは、実にじゃじゃ馬で乱暴者。なるほど相手に勝たなければいけない状況が、顔つきだけじゃなく、性格まで変えてしまったんですね。
 さて、G16AとH20A。性格の違いはエンジンだけではないように感じます。
 それは「ハンドリング」ではないでしょうか。
 先代であるテンロクノマドの場合、ヒラリヒラリと軽快にドライブ出来る「身のこなし」が気に入っていました。対してV6-2000は、どっしりとした、重量車的でツアラー風味な「安定感」が魅力なのではないでしょうか。ちなみに、評価の基準がすべて「ノマド」なのは仕様という事で御容赦願いたいです。いきなり、エンジンの話から脱線していますが、両車の性格の違いが最もはっきり判る所なので、書かせてもらいました。

G16A−16バルブユニット
 G16Aと、H20A、それぞれ「直列4気筒」「V型6気筒」と見た目も性能も全く異なるエンジンです。G16Aは構造もシンプルで、実にスズキらしい豪快な回転フィールを持つエンジン(8バルブ)で、エスクード本来の魅力を感じる事ができるはずです。
 ただ、高回転がニガテなのに、比較的高い回転域じゃないと性能が発揮できない仕様なので、車体の重量増に合わせてチューニングを受けます(想像)。
 こうして生まれた「SOHC16バルブ」のG16Aは、私の中では「傑作」エンジンで、1600ccとは思えないトルクの持ち主です。この時に「ハイテク」「ハイメカ」に頼らずにトルクアップを果たしたG16A、実際かなり手が込んでいて、何故排気量を大きくしなかったのか、疑問に感じるほどでした。特にエキゾーストマニホールドは凝っていて、ここを換えるととたんにトルクが下がるので要注意です(経験談)
 余談ですが、1600ノマドのエキマニを、JB43型のシエラに取り付けた所、低速のトルク不足が一気に解消したのには驚いたものです(ちょっと悔しかった)
 こうして「ローテク」で性能アップしてきたG16Aは、長い期間エスクードを支えて行きますが、後続のライバル達を抑える事は難しかったようです。ですが、ラインナップから外される事は無く、むしろ「エスクードの本流」を誇示するかのごとく、2代目の中期まで存在し続けたのでした。

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