Element's  2007.10.28 那珂川河川敷の焼き肉宴会
We are deeply in the ESCUDO.
川面のさざめきを聞きながら
 エスクードの積載能力なんか、ノマドでも4人乗ったら荷物はろくに載らないでしょう?
 そう言われての答えは、「その通り」だとも言えるし「そうでもないよ」とも言える。調理道具と食材20人分を運ぶために、TA51W(直4−2000ccモデルの3ドア)の座席をひとつ取り払って、後部座席もたたんでという、そこまで真似する必要のないつわものもいるけれど。ノマドクラスのエスクードには、乗車定員分の折りたたみ椅子とフォールディングテーブルひとつ、2泊分の人数分のバッグくらいは、ルーフトランク無しでも積み込める。屋根上にトランクボックスがあれば、ふた張り分のテントだって持って行けるから、定員で出かけたとしても(そりゃ車内は多少窮屈だけどね)そのままキャンプが可能なのだ。
 「でも今どきの旅行はバンガローかコテージでも借りてというのが普通になったし、温泉に行ったらひなびた温泉宿の畳部屋で布団に転がっちゃいますよね」
 アウトドアブームというのは、所詮はブーム。その波に乗ったRVとかいうカテゴリーも、ミニバンやSUVへと推移していて、これがまたかっこいいエアロルックや大径ホイール(タイヤではなくホイール)を纏ったファッショナブルな装いが主流とも言える。

 「僕も形からはいる人間だけれど、せっかくの四駆を藪コギするのがいやという使い方はしたくない。良識の範疇で、林道や川原に降りられるクルマのスタイルは守っていきたい」
 ENCOUNTERの主催者が、いつも河川敷でイベントを開くのは、そんな思いによる。E−ACTの時代から10年、野山を駆け回ってきたのは、たまたまエスクードに乗っていたから。四駆ではない別のクルマであったら、ストリートのやんちゃ坊主として、別の場所でかっこよく遊んでいたかもしれない。
 「形からはいる割りには野暮ったいですけど、こういうのって、ホントに好きな人が集まってきてくれるじゃないですか。焚き火やデイキャンプなんてコアでもなんでもないんだけれど、ブームに流されないで、じっくりと楽しんでいきますよ」
 そう言いながらも、これまでローダウンのスポーツタイプでも参加できる場所や、東京からすぐにやって来ることのできる近場などに気遣っていたフシがあり、ちょっとフラストレーションがあったのではないか。いっぺんくらい、やってみたいロケーションで開いてみては? と、石ころだらけの川原をリクエストした。抜群の添加剤になってくれたか、定番の焼き肉に魚まで追加され、充実の献立が組み立てられた。
 「さあ食え。食い残しは許さねえ!」
 彼がロードスポーツに乗っていなかったことの幸い。もしそうだったら、この焼き肉と焼き魚は絶対に存在しないし、10年のつきあいを続けている、この時間がホントに好きな仲間達も出逢うことがなかっただろう。しかし、そういう理屈はいつも忘れる。なにしろ腹が減っているのだから、食うことに専念する。
 

イベントの詳細はENCOUNTERでレポート掲載中

Egress