Evaluation 
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四代目で出来る楽しさを
2015年式 DBA-YE21S
Cyber‐Kさん

 誕生から30年を迎えたエスクードも四代目に突入している。
 代が変わるごとに良くも悪くも色々と賛否があったが、特にこの四代目は「エスクードらしさ」の根幹をも揺るがすくらいのモデルチェンジではないだろうか。
 完全なモノコック、エンジンの横置き化、FFベース、ローレンジすらも無し。
加えて歴代最低レベルの短足とフロントのオーバーハングを見れば、今までのエスクードが走ることができたオフロードにもうかうか進入することができないと思うのは当然だろう。
 エスクードらしさの「らしさ」は人それぞれあると思うが、主に上記の変更により、その「らしさ」が失われてしまったと感じる人が多いのではないだろうか。

 しかし、私はというと上記の「エスクードらしさ」が無くなっても「エスクード」という冠がある限り、そのようなことは大した問題ではないのである。
 逆に日常で使う分には大歓迎のモデルチェンジと思っている。
 すでに何回か四代目を林道で走らせたが、私が楽しいと思える程度のオフロードでは問題はなく、むしろ想像以上の走破を見せてくれた時もある。
 オフロードを走らせるときは四代目に見合うコースを選定すればいいだけの話で、私の重きは「日常」での走行性能だ。

 日常での四代目は、いわば「エスクードらしからぬ」キビキビとした走りを見せてくれるのだ。
 ラダーフレームが無くなったことで約400kgの軽量化。
 直進はもちろん、カーブなどでは車両運動協調制御システムと相まって、機敏に安定した旋回ができる。
 ALL GRIPをスポーツモードにすればエスクードとは思えないほどの加速感を味わえるのだ。
 比べてしまえば1.4ターボには敵わないが(実はうらやましい・・・)、それでもバイパス程度では満足のいく走りを堪能できる。
 通常のオートモードはFFベースの燃費重視、雪道やぬかるみでスノーモードやロックモードを選択すれば、日常レベルで考え得る道はほとんど走破できるといっても過言ではないだろう。

 エスクードらしからぬで言えばもう一つ、様々な機能が追加されたり、自動化されたことだ。
 アイドリングストップ、レーダーブレーキサポート、アダプティブクルーズコントロール、オートワイパーなどなど。
 これらはあまり話題にされないが、私が日常で使う機能としてお気に入りとなっている(レーダーブレーキサポートはお世話になってないぞ)。
 他にもオートライトは先代のモデルにもあったと思うが、センサーの性能向上により高架下など不必要な点灯が少なくなった。
 アイドリングストップは当初は再始動時にうるさいと感じていたが、慣れてしまえばどうってことはなくなった。
 レーダーブレーキサポート、アダプティブクルーズコントロールを支えるミリ波レーダーは、感度が高いのか、納車から2年半経った今でも相変わらず前方に何もないのに警告を出すのが玉に瑕だが(巷ではユ○レイを検知するとかしないとか・・・)、そのおかげで高速道路での加減速が自動になりアクセル操作が無くなった分、オートクルーズが非常に快適である。
 オートワイパーも雨量によってワイパーの動く速さや間隔が自動で変化してくれるので、ワイパー操作のストレスが減った。
 最先端とまでは言わないが、これらの機能は燃費向上や運転ストレスを軽減するものとして、私は歓迎しているのである。

 四代目は良くも悪くも弄るところがなく、カスタムする楽しさが先代と比べ減ったのは間違いないと思う。
 ならば四代目で出来る別の楽しさを見いだせばいい。
 今まで走ることのできた悪路が走破できなくなっても、別のコースを楽しめばいい。
 エスクードという冠がついている限り、それで繋がっている仲間と語り合うことが出来る。
 それだけでいい。
 私がエスクードに求める「非日常」はそこにあるのかもしれない。

   

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