JXCD2010第四戦テクニックステージタカタ
スリッピーなコースに苦戦
 JXCD運営事務局が主催し、全国を転戦しているタイムアタック式ダートトライアルの2010年シリーズ第四戦が9月26日、広島県安芸高田市ののテクニックステージタカタで開催された。Team WESTWINはいつものツートップシフトでこれに参戦したが、今回は苦戦を強いられた。
 テクニックステージタカタのコースレイアウトは、全体の8割が下り。そして硬い路面に浮き砂利。三連のコブまで設定してあるというテクニカルコースで、ダートのジムカーナをほとんど下りで行うという環境。減速勝負、コーナリングで安定させ、ストレートでハイパワー加速の組み合わせ。トレッドの狭いパジェロミニにとっては、日ごろから恐怖心より闘争心の勝る川添選手をして「これは怖いです。ビビリミッター入りましたね」と言わしめるコース設計。
 コーナーで安定しているのは、Nクラスではジムニー勢でもシエラ系のワイドトレッド。ストローク量にも恵まれた彼らは、コブも突破しやすい。川添選手は痛恨のシフトミスで空走時間を作ってしまうが、三位を死守する。怖いと認識しながらも、やはり闘争心がこれを抑え、攻略の糸口を見つけ出そうとするアタック。しかしパジェロミニからはわずかに白煙が上がっている。

 「ピストンリングがそろそろ限界のようです。川添のドラテクに、車がついていけなくなっているのは、うれしい反面くやしい。だけどこのままだと、この車はエンジンが持たないなあ」(島監督)

 P1クラスの後藤選手とエスクードは、Pクラスといいながらもまだ車はノーマル。ショックアブソーバを新調したものの、タイヤは磨耗しきっており、トラクションのかかり具合が不安定。さらにタイトコーナーにおいてギアが入らず、 コーナー途中、立ち上がりでオーバーレブ状態に陥る。P1ではポイント圏内の第四位にとどまり、P2クラスは序盤で敗退となった。

 「派手な挙動で写真栄えはしてました。まあ、次はミッションをチェックして、タイヤも新調ですねえ」(島監督)

 簡単には勝たせてもらえないツワモノぞろいのJXCD。だが川添・後藤両名は、それぞれノーマルスペックに近い状態で戦っていることが特記事項だ。今後マシンの設定を換えていくことで、本領を発揮できるはずである。彼等の闘志は、右肩上がりだ。
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