XCDirt モビリティ大牟田
team「チズちゃん with WESTWIN

 新たに「チズちゃん with WESTWIN」なるチームが結成され、第1ドライバーちずちゃん@ムツミママ、第2ドライバー小松良介くん、そして第3の男として島監督が、2010年8月22日のXCダート耐久にエントリーした。
 高気圧に覆われた福岡県下は、午前9時には外気温が30℃に達し、湿度82%。降水量ゼロ、南からの風は約1mのまま、西向きへと変化していく猛暑。日中の最高気温は35℃の快晴。まさしく真夏の耐久レースは熾烈を極め、10:15のスタートからデッドヒート。
 「チズちゃん with WESTWIN」が走らせるエスクードは、TA31W・ディーゼルターボの前期型。RFエンジンにはインタークーラーが装備されていないため、熱負荷のかかり方が大きい。

 10:50。第2ドライバーに交代したあと異変が起こり、警告灯の点灯。18周めに意に反した減速。コース上からオフィシャルのサービスカーによって牽引されてピットに戻ってきた31Wは、タイミングベルトが断裂しており、リタイアを余儀なくされた。島監督は以前も、現役復帰の耐久レースでエスクードが燃料タンクを破損し、出番の前にリタイアを喫しているが、今回も復帰戦は実現しなかった。

「想像以上にエンジンルームに熱がこもりますね。それにしても私が走れないことより、車を停めざるを得なかった役割を、またしても小松君に巡らせてしまったことの方がつらいです」(島監督)

 川添・後藤組の耐久専用パジェロミニは、今回はエントリー数の多さからカテゴリー分けされ、午後からの改造車クラスへの出走を指定された。しかしこれまでフラットダートで猛威を振るってきた彼らに対して、今回はコース上に大きなステアケースが作られていた。 
 中、大型車に有利な設定に加えて、それらの相手がすべて改造車であるという不利な状況を強いられた彼らは、隣でステアケースをジャンプしていく他車に対して、減速しつつアンダーガードを段差に当てて乗り越えていく忍耐の走りを続けていたが、いつしかピットワークでのタイムロスに焦りが高まる。
 後半はステアケースなど知ったことかのアクセル全開な走りに転じるが、マシンが持たなかった。ある意味パジェロミニ封じのコース設計という罠に陥った。それにしてもこのステアケースは今回に限って? 今後はこの手のレイアウト? いささか腑に落ちないが、島監督は潔く撤収を指示した。

 「まあ負けは負けです。車高を上げてストロークを稼いだ車のような走りは、うちのマシンでは不可能ですから。やつらも、自分自身がキレてしまったことのほうがくやしいと思っているでしょう。それを次に生かしてくれると思います」(島監督)

  
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