ラウンド3の概要は、ずばり富士山ヒルクライム。しかしつくばーど企画のヒルクライムであるから、パイクスピークのようなタイムアタックは論外。
 片道約27km、標高差約1400mの富士山スカイラインを、指定給油所をスタート・ゴールとして新5合目まで駆け上がり、下ってくることで、その燃料消費を競うものとした。
 例によってタイヤの交換(MT→HT)は自由。スペアタイヤなど保安部品を外す軽量化は禁止。ルーフラック・ボックスなど出荷時に取り付けられていなかったパーツを外すことは認める。クラス分けは前回を踏襲した。
 燃費の計測に関しては、ひょっとしたら数リットルしか使わないんじゃないのか? という企画倒れ要素もはらんでいたので、簡単な満タン法で実行。
 指定給油所は、ルート上に所在する富士宮市の植松商店さんに協力をお願いした。

エントリー車両データ

【クラス1 エスクード1.6シリーズ】
教授さん エスクードXC(3代目3ドア 5MT)
カタログ燃費 13.0km/リットル

【クラス2 エスクード2.0〜2.5】
s.Doさん エスクードV6ノマド(4AT)
カタログ燃費 10.2km/リットル

青影さん エスクード3ドア(2代目 5MT)
カタログ燃費 13.2km/リットル

雷蔵 エスクードV6 2500cc(4AT)
カタログ燃費 10.0km/リットル

【クラス3 エスクード2.7〜3.2】
SPFYOさん エスクード3.2XS(5AT)
カタログ燃費 9.2km/リットル


 これはもう、見ただけで最も軽量な2代目ショートが有利とわかりそうなものだが、ルート上で観光バスに行く手を阻まれる場合だってあるし、途中の災害復旧工事現場で対面通行の足止めを受ける可能性もある(でもたぶん、そのときはエンジン止めるんじゃないのか?)。
 あるいはトルクにゆとりの3.2XSが意外な結果をもたらすかもしれないし、実は1.6XCが大穴を開けないとは言いきれない。なにしろ3代目ショートには、ほとんど実走データがない。
 そしてV6ノマドはトルクが細いと言われながらも、ラウンド2では優勝した個体とドライバーだ。
 富士山麓、富士宮側は早朝から晴天。11月としては予想外の暖かさで、山麓の気温は22℃まで上がるらしい。ただし標高1000mあたりには雲と霧がかかり始めている。もっとも新5合目は雲海のはるか上にある。
 あらゆる自然と人為的な環境変化を受け入れつつ、後続車が速かったら道を譲る、景色は楽しむ、安全を優先するといったレギュレーションで、ラウンド3は開始される。