羅須軽小僧たちの森にも秋がやってきた。
フィールドワークと食欲がつり合う季節だ。
もうじき、長い冬がやってくる・・・
2004 神無月
青々としていた山々が、赤や黄色に色づいている。
「木の実ももうだいぶ落ちちゃったな」
「落ちちゃったね」
「冬になると川も凍るから、少し野菜以外の食べ物を確保してこよう」
「それなら、ボクが釣吉を案内してあげるよ」
今日は華飛の出番だ。
華飛のかばんは、赤いモミジでいっぱいになった。
「なんでそれがおいしいんだ?」
「うん、ボクの故郷では有名なんだよ。あまーいあんこが入ってるんだよ」
「あんこが入ってるのか!?」
「だってお饅頭になるんだからね!」
「へえ・・・そいつは知らなかった」
おまえら、そんなことで
冬を越せるのか!?