羅須軽小僧 ニセコ通信


羅須軽小僧たちには冬ごもりはないらしい。
ニセコのゲレンデはすっかり雪景色、こもってなんかいられない!
スノーアタックの始まりだ!




2004 師  走


川が凍ってしまって、シーズンアウトした釣吉は、華飛に誘われてゲレンデにやってきた。
「これは見事だ。山も凍っていたのか!」
「これからもっともっと雪が降ってくるらしいよ」
「まだまだ降るのか?」
「まだまだ冬の始まりだもの。hanapyさんちも雪かきしなけりゃ埋もれちゃうよ」
「そんなに積もってしまうと、おいらたちでも歩けなくなってしまうなあ」
「歩けなくなっちゃうね」

「いやいや、まだまだ大丈夫だぜっ」
釣吉と華飛の背後から、雪を蹴散らして近づいてくるものが・・・


「あっ、あれはっ!?」
「カヌーがこっちにやってくる!?」

「よう君たち、ラフティングで鍛えたこのパドルさばきを見てくれぃ!」
「な、なんだお前は。川が凍ったからって、こんなところでカヌーなんて!」
「やー、でも悠然としているなあ」
「じゃあなーっ」

「誰だい? あいつは」
「尻別川の萱筑くんだよ。なんでもお兄さんの河縫くんが今度、RASWATとかいうチームにスカウトされて、萱筑くんは尻別川警備の後任に抜擢されたんだって」
「そうか、おいらも来年の解禁日までにダグアウトでも作ろうかな」

尻別川の萱筑は、2人の目の前を通り過ぎて、瞬く間に見えなくなってしまった。

あっけにとられてしまったぜ・・・