羅須軽小僧 ニセコ通信


ニセコの羅須軽小僧たちは、春の訪れが待ちこがれていた。
お山の雪は少しずつ溶け始めていたけれど。
ことしは桜がなかなか咲かない寒い日が続いていた。




   2005  皐月

 「おい、華飛、今年の桜はどうしちゃったんだろうねぇ」
「hanapyさん、去年の僕たちのお花見の場所だってまだ、5分咲きでしたよ」
「じゃあ、もう少し、羊蹄の周りを走ってみるかい?」
「そうですね、隣の京極なんかはどうでしょうか?」
「そうだね、あそこには、“吹き出し公園”もあるから、
そこに行ってみるかい?」
「そうですね。」

「あっ、ここは結構咲いていませんか?hanapyさん」
「そうだね、でもやっぱり五分ってところかなぁ」
「せっかく、来たんだから、水くみ場までいってみるかい?」

水くみ場は、前に来たときとはうって変わって
ちょっとした庭園のようになっていました。

でもまあ、花より“あげ芋”だよね

それは志が低いぞ!
お、ちゃんと良い桜を見つけてますね。
まあそれにしても、ニセコの小僧達もいつのまにか大勢になってきました。