県北から南東北にかけて降った豪雨のせいか、いくらか気温の下がった連休最終日。朝から親戚筋の「三高伝治さんの北条米」を買い付けに出かけ、さすがに重いのでどこにも寄り道せずに戻ってきたところ・・・

 つくばーど基地へ上がる坂のたもとにBMWが停まっていて、地方道から田舎道へ分岐しようとしているこちらに手を振ってくれた。
 GSに乗っていて、遠くからBLUEらすかるを認識できるライダーと言えば・・・
 田舎道に入るのをやめて、路肩のライダーのところに寄せてみたら、案の定、あおいろさんであった。確かこの連休は「奥州トレイルチャレンジ」に出かけていたはずだ。

 「北上中にひたちなかあたりで土砂降りになっちゃってねー、結局いわきに泊ったんだけれどベッドが合わなくて背中や腰に痛みが出たんで引き上げてきたところ」

 それで基地に立ち寄ってくれた(タイトル下の写真。本人撮影)のだけれど不在で仕方なく、基地近所の林道に分け入っていたとか。
 こちらが寄り道していたら、あおいろさんが林道に入っていなかったら、この場面はすれ違ってしまい成立しなかった。偶然とはいえ有難いことである。


 なぜBMWなのかを聞いたところ、

 「フロントサスがね、Aアームで舵取りのフロントフォークから独立していて、悪路で安心して乗っていられる」

 なるほどエスクード乗りとしてもリアサスを評価していた彼らしい話だ。

 「それよりね、ここ数回のつくばーど行事が全部仕事とブッキングして、遅まきの暑気払いにも出られなかった」

 そりゃ申し訳ない(暑気払いは中止になっております)。天狗の森のカフェもまだ出かけていないという。そこまで案内したかったのだが米を降ろしたあとすぐに水戸まで仕事に出なくてはならず、路肩の立ち話だけで見送ることになってしまった。
 不覚だ。遠方から来た友人に茶の一杯も振舞うことなく送り出すなど!

 しかしこれが「あおいろさん」だった」というところがまた印象深い。
 彼はつくばーど®の「Sレイド」(現在はSSSレイド)を古くから評価してくれていて、あのゲームに落とし込んだ「すれ違いの醍醐味」を理解してくれている。
 誰かここに来たかもしれない、来るかもしれない。という風景を愉しみ、課題の場所を探して辿り着く「Sレイド」だが、辿り着いたとき、そこで誰かと出くわしたら、もっと面白い。
 その醍醐味中の醍醐味を味わうことができた。