妙高高原と上越に通い始めて20年以上が経過したというのに、意外と上越界隈のことを知らないまま過ごしてしまった。
 それはいかんだろうと、能登半島から戻った翌日は上越の訪ね歩きを行った。それは今回新しい企画として設営したC‐レイドの素材探しとなる。いやもちろん、それをここで細かく書くことはできないので、このリポートは極めてアバウトにはぐらかしている。


 たちばなのとん汁は、いろいろ内外情勢が絡んだ玉ねぎ卸値の高騰によって、各献立が値上げされていた。にもかかわらずである。開店時間になどのこのこ出かけて行ったらまず店内に入れない相変わらずの人気ぶり。写真撮影にも厳しくなったので画のほうは後回しにした。
 当然、開店時間30分前に訪ねるつもりを、もう5分早めた。それで入店は8番目である。午前10時には駐車場は満杯となり、37組の来客というすさまじさだ。さらに長蛇の列は増えていく。

 

 私の知らない上越(笑)とばかりに、カフェ巡りを敢行した。が、事前調査が行き届かず、駐車場のあるお店は少ない傾向となり、そう沢山のカフェには赴けなかった。
 クレープ(妙高市)の店と、コーヒーしか無いよという店(直江津)にたどりつく。
 この歳になってクレープは危険な献立だがとんそばだって似たようなものだとかじりつく。それはもう・・・うまい。直江津では勝気なマダムか旅人を出迎える。残念ながら彼女の頑張りとは裏腹に、街は寂れる一方だという。
 キリマンジャロを浅炒で入れてもらったコーヒーは絶品なのだ。齢82だという。次回お邪魔するときにも勝気でいてほしい。

  
 天文台にも出かけた。新潟県では最大の反射望遠鏡を見せていただき、太陽に軸線を合わせる。ここ数年増加傾向の黒点、実際にはとてつもない巨大さのプロミネンスを観測することができた。学芸員さんはとても熱心に、宇宙の話から上越の観光スポット紹介までしてくれた。
 その話を頼りに海岸線にも移動し、鵜の浜から名立まで走る。糸魚川へは時間切れで赴くことができなかった。
 定宿・空飛ブウサギにはキッチンカーが導入されていた。コロナ禍が続き宿泊客も減ったままなのである。そんなわけで今回も貸し切り。杉野原のゲレンデは店じまいしているが、沿道とその森の中はまだまだ残雪が多い。
 実は近くの赤倉温泉に岡倉天心終焉の地という地域の歴史があり、茨城の六角堂とは多少異なる六角堂がある。それを見に行こうとしたら、なだれ落ちてくる残雪によって道路が封鎖されていた。妙高の山の上はまだ春が半分くらいしか届いていない。