当初、つくばーどinことしの妙高高原の一環として考えていたのだが、訪ねてみたら短時間ながらいろいろな見聞ができてしまい、これやっぱり別リポートだろうと(どのみち独りつくばーど)、能登編を別組とした。


 BLUEらすかる搭載のナビゲーションが馬鹿なのか聡明なのかさっぱりわからない事態が起きていた。輪島の朝市を目的地設定し、推奨ルートで走ったのだが、案内経路がどんどん幹線から外れていき、しまいには県道からも外れた。こんな道のり絶対にいかねーぞ、というアプローチで、しかし出発から7時間ちょうどで到着する。
 その迷走の途中、能登の民鉄の穴水駅へ立ち寄る。こちらは道の駅穴水に行くつもりだったが、辿り着いたらほんとに駅じゃねーか(道の駅が併設されている始発・終着駅)
 しかし午前7時なので道の駅はまだ開かない。ここから輪島への道のりが、穴水へ来るよりもとんでもない山道に追い込まれる。
 いや、面白かったけど。


 輪島の朝市をそぞろ歩き買い物をしながら、朝飯の食える海鮮屋の開店を待つ。
 能登丼という地域献立があり、輪島のこの店では切り身の厚いふぐ刺し丼白子載せが名物だった。醤油とポン酢を試すと、やはりポン酢が合う。それにしても店のホールスタッフのおば・・・お、おねいさんが名物すぎる。つい一緒に写真を撮った。
 輪島は永井豪さんの出身地。町おこしの一環か、記念館がちゃんとある。受け付けはホバーパイルダーのような装丁で、玄関と展示館中央にマジンガーZ、撮影禁止の原画室にグレートマジンガーとグレンダイザーがいる(入り口近くにも撮影可能なダイザ―がいる)
 デビルマンやキューティーハニーのフィギュアもいるのだが、趣味的にはあばしり一家やハレンチ学園の原画に見入る。しかしこれは町おこしをけん引するのか?と首もかしげる。

 
  
 天候が悪い悪いといわれながらも、雨が降ってこない。曇天の日本海はある意味日本海らしい景色だが、白米の千枚田にまだ田植えのための水が入っていないのが残念。入っていてもモノトーンの景色になってしまっただろう。降られないだけまだ良い。
 企業が開いているという塩の駅に立ち寄り、輪島の揚げ浜製塩を見学する。桶から汲み出した海水を器用に塩田の砂にふりまく姿は職人の仕事。そこからどのようにして塩ができるかまでを説明する面白さもプロの手腕。あきさせない。
 試しにどうぞと、製塩のプロセスでできる苦汁を一滴口にする。瞬時に舌がしびれ、痛みが付いてくる。

  
 雨天気になる前に富山湾側に抜けたいので、半島突端への地方道ルートは諦め、国道で珠洲市へ入る。昼どきだ。なにげに入店した食堂でも能登丼を扱っていたが、ここでは能登牛のローストビーフ丼だ。朝と趣が異なるのはありがたい。
 さらにこのローストビーフは侮れないうまさである。
 このあたりから雨が降り出した。妙高高原まで約300キロを戻らねばならないが、もう1か所、見ていきたいものがあった。
 見たらかなりくだらないけど、笑えた。