あくまで与太話の域を出ないが、今回のJXCDの裏話。挑戦する者と挑まれた者との100分の1秒を賭けた戦いが、本サイトのブログ『Trend Blue』に掲載している『Team WESTWIN Warriors』によって、現実のものとなったらしい。
WESTWINの後藤誠司選手は、パジェロ・エボリューションをパイロットして昨年からこの競技に本格参戦したが、エスクード・コンバーチブルの磯田貞治さんに僅差で敗れている。
このとき、後藤選手には、かつてチーム監督の島雄司さんが、やはりコンバーチブルのエスクードで競技参戦していた姿を思いだし、自分自身も同じ世界を見てみたくなった。『Team WESTWIN Warriors』ではその経緯と、彼専用のエスクードづくりの様子を紹介してきたが、それを磯田さんも読んで下さったようで、
「西日本は遠いから(何しろこの人は単身、日帰り自走で参戦してくる)、ことしは出ないつもりだったんだけど・・・」
経緯以降の経過は、無責任にも棚上げさせていただくのだが、こうしてエスクード対決の静かなカードが盛り込まれていく。ノーマル車主体のN1クラスにおいては、パジェロミニの川添哲郎選手も、1年ぶりの再戦で、会場から拍手で迎えられ、復帰戦にして三位の成果を収めた。
N2クラスは、磯田さんが優勝する。
後藤選手はN2では16位だったが、改造車クラスのP1ではトーナメントを勝ち進み、決勝進出する。ここで待ち受けていたのが、P1、P2にもトライしている磯田さん。こんな痛快な展開を、誰が予想できただろうか。
結論を言うと、決勝は磯田さんによる返り討ちを受け、後藤選手は二位となる。ところがこの組み合わせは、そのままP2クラスの第1回戦と同じ対戦相手。いきなりリベンジのチャンスが巡ってくる。
さらにコースコンディションかクルマの挙動かメンタリティか、P2での2人の対決は、後藤選手のタイムが勝っていた!(「お見それしました」ってほんとか磯田さん!)
後藤選手もこのあとのアタックでミッションが抜けてしまい勝ち残りはできなかったが、全クラスでの戦績は1勝2敗。
「皆さん、応援していただいたのに負けちゃいました!」
「次だ! 次に勝ちゃーいいんだ!」
「関東に競技作ってもらって遠征しておいで!」
もちろん、川添選手も後藤選手も、表彰台の頂点を目指して参戦している。周囲の応援以上に、自己の成績は悔しい結果なのである。だからこそ次回へのトライアルが期待される。彼等には失礼ながら、いつか勝ち取るであろう優勝への足がかりを見せてもらえたことが、なにより嬉しい日となった。強行軍でもあり、いささか無茶な企画のつくばーどでもあったが、これに協力してくれた多くの仲間たちにも感謝したい。
WESTWINの新しいジェネレーションは着実に力を付けている。彼等の戦いを、時間と距離を超えて見守っていきたい。 |
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