弘前 田舎館 再会の三連続
 青森県を訪ねるのは3年ぶりだけれど、弘前市にやってきたのは10数年ぶりで、しかもたったの3回め。もうばりばりの気まぐれな観光者同然です。
 ところがエスクードの縁はこの街にも絆を結んでいて、2代目のFISリミテッドに乗っているみっつぃーさんは、弘前がホームグラウンド。昨年夏、BLUEらすかるとなるTD61Wと邂逅する前夜に、新宿夜会でお目にかかっていました。
 こばぁさんは、古参のエスクード乗りでclubESの先輩。秋田県在住ながら、やはり昨年夏に、なぜか土浦で「こんちは」「初めまして」「それじゃまた」と、あわやすれ違いという接触を果たしていました。
 お二人とも、多忙の週末に時間をやりくりして駆けつけて下さり、それぞれのエスクードと初対面(妙な偶然で、こばぁさんは昨年、代車に乗っていたし、clubESでお会いしたことがなかった。そして僕もまだ先代に乗っていた)
 こばぁさんのエスクードは、マレーシア産のビターラで、国内仕様にはない車体色。空色のBLUEらすかるに対して、サハラの砂漠のようなイメージ。しかもなんだか色違いのらすかる(あっ、でも実際にはこのビターラの方が先達です)
 みっつぃーさんに案内していただいたのは、田舎館村の水田アート。数種類の異なる品種の稲を図案のように田植えし、風神・雷神が描き出されていました。毎年図案が変わるこの水田アート。田植えをどうやっているのか、驚くほど正確な絵柄ができあがっています。
 「はじめはデザインなんてものじゃなかったんですよ。出来が悪かったので、翌年から遠近法を取り入れて、鳥瞰で眺めたときにきれいな絵になるように工夫しているんですよ」
 みっつぃーさんが、指さしながら説明してくれ、アートの技法が理解できました。
 昼食は弘前郊外に戻ってパスタランチ(と、言いながら1人だけオムライスを注文した悪党あり)。そこへ出迎えに来てくれたのは、ユーノスロードスター乗りの“ただ者ではない”“只の”といろいろな冠の付く白神爺。さん
 「ご飯食べたら、私の基地へ行きましょう」
 このお誘いで、ロードスター率いる3台のエスクードという、めったに見られない隊列が、白神ベースを目指して津軽平野を走るのです。
 「テンロクの3ドアって出たでしょう? まずあれは、SX4みたいには売れはしない。でもね、あれがスズキの“志”なんですよ」
 白神爺。さんは、新型エスクードXCについて、そんな評価を持っていてくれました。