雨予報気味の三浦半島イベントは、霙のてるてる結界によってかろうじて薄日のさす曇天どまりで幕を開けた。
 昨年、試験的にやっているから初とは言い切れないけれど、第1回目だから「初ものジンクス」の雨の覚悟も辞さなかった津久井浜は、前日までエス爺さんと和邇さんによる綿密な準備リハーサルが繰り返されただけに、うっすらと東京湾が見下ろせるだけでも胸をなでおろせる。
 しかも、、今年も小林農園さんのミカン山の一角を借り切りで取り放題食べ放題という趣向は、つくばーどとしてはこれまでになかった贅沢さなのである。
 一帯のミカン山は不作、豊作の明暗が分かれたそうだが、会場は「こんなのどうやったって1日じゃ採りきれない」というほどの豊作。
 これは第二次エスクードチルドレンに活躍してもらわなければ、おっさんたちには腰にきそうだ。
 そう、家族連れ主体にコーディネートしたこのイベントには、AMGさんはじめふっじいさん、こし亀さんの親子連れが参加していて、この家族が第二次エスクチルドレンに相当する。
 この日、初代のエスクードチルドレンであったエス爺さんのところの萌絵お嬢、和邇さんのところの和邇お嬢姉妹、そして霰と霙が全員再会するのも10何年ぶりの出来事だった。
 初代チルドレンが10代後半から20代前半にまでなるコミュニケーションの持続は、間違いなく素晴らしいものであり、逃げようもなく親世代が歳を喰ってしまったということだろう。
 かくして世にも恐ろしい罰ゲーム付きの買い出しトライアルと「隠されたラスカルもどき人形の宝探し」が繰り広げられ、観光農園の某一角のみ、異様な盛り上がりを見せることとなった。  
  今回の参加者

 AMGさん親子
 SIDEKICKさん
 suuuさん
 コムロさん&ひでこさん
 新月さん&風花さん
 s.Doさん
 こし亀さんご家族
 ふっじいさんご家族
 雷蔵、れいん、霙、霰

 幹事
 エス爺さんご家族
 和邇さんご家族
 あとは農園の飼い猫

 浦賀水道を進むコンテナ船の様子が見渡せる高台で、肉を焼き焼きそばを炒め野菜をあぶる。かと思えば海老だおにぎりだマシュマロだ袋菓子だと、相変わらず鉄人胃袋のような食材の嵐。
 バーベキューを設営してもらったのは、向かいの志村農園さんの軒先。ご主人はその昔、種子島宇宙センターでロケット打ち上げの管制にかかわっていたエンジニアだという。
 津久井浜のミカンは、「温州みかん」という品種で、その名は中国の地名だが、原産地は鹿児島県あたりで生まれたものらしい。種子島から津久井浜にやってきたご主人もまた、ミカンとは少なからぬ縁があるかのようだ。
 そんな雑談をしていられるほど、今回は楽をさせてもらえる。設営の準備と当日の幹事は、エス爺さんご家族と和邇さんご家族がこまごまと進行管理を引き受けてくれる。
 いろいろな趣向のつくばーどをやってきたなかで、ロケーションといい内容といい、スタンダード乍ら極めて新しいイベントを組むことができた。早くも来年の開催が楽しみな1日を過ごせた。