駆け足でそのGエスクに近寄っていく。そのGエスクは、ニカちんさんのエスクで乗用車スタイルのエスクとは違い、本格派の四駆スタイルで車高がすごく高い。
 一瞬、エスクには見えないほど。これならランクルやパジェロと並んでも見劣りはしない。自分のエスクが同じぐらいの高さだったらと想像してしまう。一緒に見ていたdevilockさんも恐らく同じような想像をしたのではないだろうか(笑)
 しかし、devilockさんのエスクも負けず劣らず驚かされる。なんとフロントグリルがくり貫かれているじゃないか。以前から気になっていた現行の顔をとうとう整形してすっきりとさせたのだ。これは、以前とは全然イメージが違ってカッコよさに磨きがかかっている。もっと、驚かされるのは会う度にどこかに変更点があることだ。羨ましい限りである。

 そして、これまたインパクトのあるお顔をしているGエスクのCyber.K号も注目の的だ。何しろ現行では他に類を見ないフロントグリルガードを付けているのだ。これもまたイメージが違ってカッコいいの一言。グッと引き締まって四駆らしい仕上がりになっている。
 そんなGエスクの中で一見綺麗なノーマルかと思わせるMr.ZUICOさんのGエスクだが、とんでもない。かなりのDIY改造とドレスアップでカッコよくかつ快適にドライブが出来るカスタムとなっているのだ。ワンオフマフラーやサブバッテリー、書き上げたらキリがない。自分的にはホイールがかなりお気に入り。

 とりあえず、Gエスク群を一通り舐めるように見終えたところで、嵐田さんから近くにある初心者ヒルクライムに行こうとのお誘いがあり嵐田さんには助手席に乗ってもらいそこに行く事にした。
 その場所に着き、僕が先行で後方にたかべーさんというメンバーで挑んでいく。短い未舗装路だけど、道幅はせまく良い雰囲気を持っている。あっというまに下ってしまって右手に進路をとる。
 嵐田さんの指示では広い場所に出るとの話だったが広いどころかまた未舗装路になってかなり険しくなって来たので引き返す事にした。どうやら道を間違えたらしい(笑)
 今度はたかべーさんを先頭にヒルクを上っていく。短いヒルクでも未舗装路はやっぱり楽しい。
 家の近くにこういう場所があるのはホント羨ましいかぎりだ。
 皆の場所に戻ってみるとdevilockさんのGエスクのスペアタイヤ周りでなにやら人が集まっている。
 早速覗いてみると、なにやら怪しげな人達が怪しげな工具を持って怪しげな儀式をしているようだ(笑)。
 何をしているのかと聞いてみると、リアワイパーを縦にする儀式らしい。
 確かに初代エスクでは定番のようにやっている方がかなりおられたが、現行ではまだ見たことがない。そこで、devilockさんに人柱になってもらって儀式を受けてもらっているようだ。
 しかし、結果的に簡単には無理という事が判明し儀式は失敗と終わった。

 その後、明るい内に記念写真を撮ろうと並べたエスクの前に皆集合していた。
 写真を撮る寸前になってどよめきが起こった。何かと思って皆が見ている駐車場の入り口の方を見てみると、なんて事だ。
 ま、まさか、そんな事があるのか。これは、幻か、一瞬目を疑った…



 な、なんとそこには白く綺麗なヘリーハンセンが。
 あれは、紛れもなくあっきい号だ。さっきからメールで悔しがっていたあっきいさんが、ここに来て登場とは。そして、あっきいさんがエスクから降りてくる。疲れの為かよたよたしながら、第一声は
 「か、カレーまだある?」
 この予想外の言葉に一同大爆笑。さすがは、あっきいさん見せてくれます。
 どこからともなく「美味しい所、持ってかれた」との声が(笑)。

 そうこうしているうちに辺りが暗くなり雷がなりだした。
 こりゃ、降るぞという事で、ゆーたさんはロードスターの屋根を閉めにいく。締めるのってもっと手間のかかるものだと思っていたのだが、ものの10秒程度で済んでしまうようだ。
 予想通り雨が降り出した。とりあえず、皆急いで撤収の準備にかかる。
 撤収が終わる頃には雨は本降りになり、まれに見る大雨となってきた。最初のうちは木の下で難をしのいでいたがそんなものではどうしょうもなくなり、この場で流れ解散となった。
 とはいってもこの雨の中、愛車まで遠い人だと200メートルはありそうだ。びしょ濡れになるよりも止むまで待とうと皆思っていたようだが、雨は止むどころかドンドン酷くなっていく。
 そんな中待ちきれず(待っても意味がない)、一人が飛び出した、大雨の中全力ダッシュだ。「お疲れ様でした。」と叫びながら。
 木の下で雨宿りしているメンバーも声をそろえて「お疲れさまでした。気を付けて」と。
 一人一人ダッシュで抜けていく。これは異例の解散方法ではないだろうか(笑)。
 そう笑ってはいられない、自分も走らなくては(笑)。
 途中の道は水が溢れて大洪水に…なにもこんな時にここまで降らなくても(笑)

 その後、それぞれ家路に向かった訳だが自分だけはなにやらどこだかも解らない場所をさ迷っている。そう、迷子になりようもないような道で迷子になったのだ。
 今考えればどうやれば迷子になるんだっていうような道なのに…しかも、いつの間にか天狗の森近くに戻ってきている始末。
 ここまできたら、もう一度天狗の森に登って夜景を見る事にした。
 真っ暗な峠道をグングン登って数時間前まで大盛り上がりしていた場所にたどり着く。
 あの時とは、打って変って静かな駐車場が寂しげにしている。
 そんな中一台だけ車を置いて夜景を見にいく。思った通り綺麗な夜景だ。これだけでも迷子になった甲斐はあったというものだろう。

 振り返り駐車場を見れば、寂しげなエスクが一台。
 でも、寂しくはないのではないだろうか。だって、あれだけの仲間に囲まれ一日を過ごしたのだから。今彼は目を粒って数時間前の事を思い出しているのだろう。
 この場所で仲間に囲まれ幸せだった時のことを。。。
 そして、自分も彼と同じ思いを抱いている…
 最後に天狗の森に今日一日ありがとうの気持ちを伝えて、今度こそ家路に向かって行った。