そして2週間が経過する
楽屋裏の夏の回想録
 いきあたりばったりでやっているつくばーどに対して、少しは真面目なスタンスでエスクードのユーザー向け部室を開いている「ESCLEV」が存在することは、今さらですがあまり知られていないマニアックな世界の話です。
 かのサイトをつくばーどのコンテンツの一つ、と捉えていらっしゃる方々もいるようですが、それは違っていて、あちらはあちらで地味地道にやっている一つのユーザー向けサイトなのです。
 とはいえ同じエスクードを素材にしている以上、ほぼ活動範囲は同心円で、どっちに出かけてもなんだか同じ顔ぶれじゃないか? という事実もまたあるのです。
 つくばーどやENCOUNTERが、ESCLEVの下請けで手伝っていることが多々ある、と解釈していただくのが適当かもしれません。
 2008年のこのイベントも、ESCLEVに届いたオファーを受けて、つくばーどの下請けによって開催されたものでした。
 この年の4月、ESCLEVがまとめた「エスクード誕生20周年企画」に注目してくださった4×4マガジン編集部から、ESCLEV事務局Rに連絡があったのが、7月4日のこと。
 『本誌では新しい エスクードの試乗記を次号(7/26発売9月号)で掲載する予定ですが、その記事の後半でESCLEVさんのクラブ紹介とともに、新しいエスクードにエールを送っていただきたいと思っています』
 という内容で、テキストとスチルの提供を依頼されました。
 テキストについては、事務局がすぐにまとめに入ったものの(あんな偏ったもの、渡された編集部も困惑したんじゃ無かろうか)、スチルが問題。なにしろ2ページにわたって取り上げてくれるというお誘いと共に、オフロード走行やツーリングシーンなど、10点ほど用意する必要が出てきたのです。
 これまでESCLEVで開いているイベントのうち、できるだけ新しいのを選んでも、4月のもの。見栄えはまだ冬の装いで、およそ7月に出る雑誌に載せられるような絵ではありません。
 彼等の内情をばらせば、20周年企画の表紙写真も07年秋に撮影したもので、季節外れにならないうちに公開せねばと、4月にコンテンツを公開しているのです。
 かくして事務局からつくばーどへ、『7月14日までに季節感を発行日に合わせた、20周年企画と同じような写真を納品せよ』と厳命が下ったのでした(部室と言いながら、あそこは意外と人使いの荒いところなのです)
 4×4マガジン9月号が発売された日は、翌日に開かれるESCLEVの東北ミーティングのために、岩手県雫石町に出かけていました。北東北では若干の発売日のずれがあるらしく、現地では同誌が手に入らず、関東から当日参加してくれる仲間がこれを買い求めて駆けつけてくれたり、購入した面々が写真をメールで送ってくれたりして、東北の仲間達とその内容を目にすることとなりました。
 折しも3型にマイナーチェンジし、エンジンまで一新した2.4XGの試乗記とともに、ユーザーレポートが掲載されました。エスクード誕生20周年という企画は、メーカー側でも記念誌を中心にweb展開しパブリシティを提供していましたが、ユーザー本位で誌面を作ってくれたという編集方針に驚き、感謝の思いを抱くにいたりました。
 この1枚の写真と2ページの誌面は、同誌編集部のお誘いと、たった一週間の間に時間の都合を付けて集まってくれた仲間達、四国や九州などでイベントに協力してくださった仲間達の底力によって実現した貴重なシーンです。あらためて沢山の方々のご尽力に御礼申し上げます。