今回の参加者
 教授さん
 TA01Wさん & ricoさん
 kawaさん
 SIDEKICKさん
 コムロさん
 sugiさん
 SPFYOさん
 井の頭の住人さん
 ローテックさん
 ふっじいさん
 あおいろさん
 s.Doさん
 雷蔵んち

 月遅れの新年会を始めたのは2005年のことだった。リポートをめくってみたら、「天狗の森のつくばーどはカレーライスだ」と言っていながら、このときは鍋をやっていた。しかもこんな季節に、翌日屋外で焼き肉もやっていた。
 いやいや、そこはどうでもいいのだ。食って飲んでまったりと談話するための宴会に、なんと今回はバイク(自転車)で参加しようというかつてなかった挑戦が行われた。過去にバイクを持ってきた人はいたが、バイクで来る人はいなかったのだ。
 あおいろさんは、川崎の自宅を寝坊しながら出発し、札の辻まで街宣車と並走させられ、金町で井の頭の住人さんに追い越され(気が付いてもらえなかったという)、利根川を越えたもののパンクで1時間のロス。
 「いやー、終始向かい風だし天狗の森の坂道はきついし、まず風呂入らせてくださいー」
 駆けつけ一杯のビールにありつかず、一番風呂に飛び込んでいく。井の頭の住人さんが、ねぎらいのギネス缶を用意する。
 定番のカレーライスには、kawaさんのとんかつと野菜スープ、コムロさん差し入れの唐揚げが華を添える。
 霙自作のガトーショコラと、ひでこさん差し入れの大人っぽいチョコレート類、だんご班長さんからの熊本銘菓、それを運んできたTA01Wさんのお土産も並ぶ。冷蔵庫はビールで埋め尽くされ、しかし入りきらないものはベランダに放り出しておけば程よく冷えると、宴会の準備はできた。
 teamWESTWINのダートトライアルの雄姿がプロジェクターから投影され、24年前に作られたエスクード誕生の頃の「今見たらこのトレンディドラマのような展開と俳優のいでたちは、こっぱずかしいぞ」というプロモーションが映し出され、まだ競技車両がバリバリのエスクードだった頃のパイクスピークドキュメントが流れる。
 「だけどさー、見ているよりみんなでどこかへ出かけたいよねー」
 と、天狗の森を大幅に通り越して南会津まで雪道を走ってから戻ってきたという(仲間の『ねじまきシンドロームが遂に感染』)ローテックさんがつぶやく。
 弘前でアップルパイ、とか、大間でマグロ丼、恐山の林道、などという危ないささやきが繰り出される。
 「あっ、それなんですか」
 天狗の森は初参加の教授さんが使っていた、スズキ純正部品で手に入る、鱸の湯飲みが注目される。
 「これは『1型の復刻版』で、たぶん湯飲みは4型までありますよ」
 話題はいくらでも出てくる。

 さて冒頭、2005年のことについて触れた。それは第6回目のつくばーどin岩間のことだったが、当時くろかんノマドと呼ばれていた、だいすけさんのТD01Wが現役を退くこととなり、このノマドをパーツ取りのために引き取った儂さんが、最後の雄姿を見せに来てくれていた。
 今回、SIDEKICKさんが2002年のつくばーどin赤城(目立たないが、2ページ目にちっちゃく出ている)から使ってきたТA51Wが、今回のつくばーどをもって退役することとなった。
 「自分のパイロットで走る風景は、これが最後です。このあとはもっとすごい奴が引き継いでくれます」
 そのエピソードはいずれ紹介することになるが、元祖荒行の男が、遂にショートボディーのエスクードから降りるというのは、ちょっとした衝撃的ニュース。そしてくろかんノマドのとき以上のドラマを残すこととなる。
 もう一つの再現は、7年前のこの場所で、仲間内で初めて月まで走る宣言をしたすとらいくらすかるが、有言実行ののちに積算走行距離40万キロをこの場所で刻んでいる。これに続いて走り続けてきたkawaさんのТD11Wも、昨年夏に月軌道に到達し、そして今回、まったく同じようにこの日、40万キロを刻むこととなった。
 2005年。それは3代目がデビューした年でもある。その年の新年会の頃、まだ見ぬ3代目に喧々諤々と期待論と展望を酒の肴にしていたわけだが、それから7年。天狗の森には、これまでに登場したすべての3代目エスクードが並んでいた・・・