前回の岩間31から3年ぶりのタイトル。この場所で開くつくばーどに至っては2015年以来となった。そして3月といえば、天狗の森のソメイヨシノの開花時期に気の早い花見を仕掛けては寒さに耐える我慢大会が記憶に残るが、今回は風もない晴天。まあ満開にはやっぱり気が早かったのだが、古巣に戻った日としては上出来。


 2023年は、スズキエスクード誕生35周年にあたる。何事も無ければこの日、彼岸の飛び石連休をぶった切ってユーザーさんの予定をひっかき回すことにはならなかった。
 何故というに、その記念イベントはプレ行事として昨年10月に開いていた。ことし1月に発売される雑誌のページを飾る予定だったのである。
 しかし編集部の手違いで、11月に掲載されてしまい、あげた手は振り下ろす場所がない、素材は無くなる、エスクードデビュー月の5月発行誌において雪辱しなくてどうする。なんにしても俺は頭に来てるんだよ!
 といった主宰者の「我」だけで仕切り直しを案内したのである。
 ふたを開けたら、17台の歴代エスクードとジムニー、2台のバイクが天狗の森にやって来てくれた。このうち2人は昨年秋の行事に初めて来てくれた。さらに今回、2台の、しかも初代の1600ノマドが案内を見てくれての初参加となった。
 

 X‐90、二代目ショート、グランドエスクード、三代目ショート、四代目ハイブリッドは、力及ばずこの場にそろえることは叶わなかった。それでも、四世代にわたるエスクードを一堂に会して眺めたり情報交換したりユーザー同士のコミュニケーションを、わずかな時間ながらも実現できた。首都圏だけでなく愛知、静岡、長野、新潟、福島から、このような片田舎までこれだけのエスクードユーザーが集まってくれたことが、仕切り直しの一番の原動力だ。
 「行けないけど応援するぞ」という、お菓子やグッズが北海道、高知、福岡から届けられたこともありがたい出来事だ。参加者からもたくさんの差し入れが寄せられた。
 よくよく考えてみれば、つくばーどは昔から高原など標高のある場所で開いてきた。河川敷は余所のコミュニティーの得意技だったのだ。古巣に戻るだけでなく、初心に還るという意味でも、主宰者は沢山のユーザーさんに支えてもらっていることを忘れてはならないと感じた。

 というわけで、実はことしは、ESCLEVの立ち上げ20年目という「我」がもうひとつある・・・