つくばーど in らいとにんぐkupuka
水彩画と人形と 水彩画ロード隊ノマドを見学に
 ゴールデンウイークの混雑も、最終日となればだいぶ緩和されている。アトリエや展示会を拝見するなら、ざわざわしているより静まりかえっていた方が良い。
 根拠は・・・ない。でも理屈では、ある。
 「水彩画ロード」「創作の森クプカ」で知り合った村田收さん、あけみさんご夫妻のアトリエを訪ねた。ご夫妻が乗っているエスクードノマドをweb紹介させていただいたお礼をかねて。そしてやはりエスクードのweb企画にご協力いただいた、みしゃこうしさんにお目にかかるため。
 那須高原という、いかに著名な観光地とて、エスクードを介したコアな出逢いの地になるなどとは、思いもしなかった。
 クプカの世界を構築している村田あけみさんは、言葉を紡ぎ、木屑と粘土から森の住人達をつくり出す。素敵な言葉に導かれ、森の住人や動物は、クプカの世界で心を宿し、そのちいさな世界に魅せられた人々の元に旅立っていく。
 人形展のために、約80体をこしらえたという。想像を絶する。だって、キャスト抜きした量産品じゃないんだよ。すべてがイマジネーションのワン・トライ。溜息が出る。そして次に、愉快な気持ちになる。
 「木の粘土は、焼かずに乾燥させて仕上げるんです。出来上がったあと、雨に濡らすことはできないんですけど、お部屋のどこかで遊ばせてあげていただければ」
 流木をベースに、ウサギが乗せられている作品は、船のようでもあり、天空に誘う月光の道筋のようにも見える。あ、これほしいなと思ったら売約済みの札が・・・ ウサギたちの遊び場は、すでに約束されていた。
 リビングにおじゃますると、クプカの人気者、ネコのビヤが散歩から戻ってきていた。
 村田收さんは、繊細なタッチと温かな色合いの風景画を描く水彩画家。倉敷での個展を終えたばかりでありながら、既に夏以降の出展予定や、依頼された作品づくりでアトリエにかかりきり。
 と書き出すと、なんとなく偏りがちな芸術家のイメージを持たせてしまいかねないので、暴露気味に言ってしまうと、線の細い中にも無骨な“野郎の気質”を秘めた、オトコである。
 ご自身の水彩画を紹介するよりも先に、
 「エスクード、ご覧になりますか」
 この一言で、エスクード乗りの3人の“やろーども”による、よく見る光景が繰り広げられる。
 村田さんが制作した「車中泊仕様」のノマドを拝見する。現在は「昼寝仕様」のライトバージョンになっており、3階建て構造のフレームは外されているが、後部座席をたたみ、前席を前に押し出し、後付けされたボードを展開すると、縦方向175cmのベースが出来上がる。車内全周に広げられるカーテンを使えば、中でごろんとくつろげるし、このノマドはサンルーフ装備なので、明かり取りにも困らない。昼寝と読書にはもってこいだ。
 「これはいいですね! うちのTJ31Wも車中泊ができるようにしたいな」
 みしゃこうしさんも、これから車検を取得する愛車のカスタムをイメージしながら、楽しそうにノマドを眺める。
 「なんといってもこの後ろ姿が好きですね。ごつすぎないけれど、四駆だという主張があるし、このコンパクトさの中に沢山の機能が詰まっています。那須で暮らしていくのには、不可欠な1台ですよ。それに、北海道を走った車中泊は楽しかった」
 村田さんは、再び車中泊の旅に出かける日を、密かに計画している。 
☆村田さんの車中泊仕様ノマドと、旅で描いた風景画
☆車中泊を通してあけみさんが感じたノマド