《巽博士の半生〜Gの伝承・21世紀編》

 その後の救急戦隊

 救急戦隊が担当した災魔との戦いで、ベイエリア55は攻撃を受け破壊、2000年に海中深く没しました。巽博士とその家族は、ベイエリア55のサルベージは行わず、社会から姿を消しています。
 2003年にGGGが発足、東京湾では新たにGアイランドシティーとベイタワー基地建造が始まったのです。
 GGGとは、Gusty Geoid Guard(勇気ある地球の守護者)の略称。日本国内閣総理大臣直属の対異星人秘密防衛組織で正式名称は「地球防衛勇者隊」。
 宇宙開発公団の一部門として組織されていますが、イニシャルに採用されたGGGには、かつて地上の大災害から首都を救った救急戦隊GGVへの高い賞賛が込められているのだと、官房副長官が非公式に語ったということです(ほんとか?)
 巽一家は、GGGの母体となる宇宙開発公団へスカウトされていました。
 実は巽モンド博士は、獅子王雷牙、獅子王麗雄、高之橋両輔と並ぶ、『世界十大頭脳』の一人として名を連ねる人物だったのです。
 GGGでは、1997年に北海道に飛来し、地球外生命体の乳児と、謎のクリスタル『Gストーン』を地球文明に託した宇宙メカライオンの解析を続けていました。
 巽博士は研究開発部門のオブザーバーとして、当時からGSライドと呼ばれるオーバーテクノロジー搭載メカニズムの研究サポートも引き受けており、後にロールアウトするシステムの集大成『ガオガイガー』の各部構成メカニックについて、99マシンのノウハウを提供していたのです。

 ガオガイガーは、GGGが宇宙メカライオン『ギャレオン』よりもたらされたGストーンとオーバーテクノロジー、そして地球の技術の粋を集めて建造されたスーパーメカノイドです。
 獅子王麗雄博士の長男、凱がギャレオンとフュージョン(生体融合)し完成するガイガーと呼ばれるメインロボットに対して、ステルスガオー、ライナーガオー、ドリルガオーの3機のガオーマシンがファイナルフュージョンする事で誕生する、勇者王です。
 このガオーマシーンの開発と、ガイガーとのシンクロに関して、巽博士が長年研究を続けてきた生体エネルギー・KIAIのノウハウが活かされたことは、あまり知られていません。
 救急戦隊で実用化されていた生体エネルギー・KIAIは、Gストーンとの出会いによってさらなる進化を遂げ、生体波動GUTSへとステップアップされました。
 GGG勇者ロボ部隊の超AIには、救急戦隊が活用していたライナーボーイ搭載の超AIの進化系が投入されていたようです。

 Gアイランドシティにも、ベイエリア55の建造ノウハウが活かされ、急ピッチな開発が実現しました。
 この、東京湾上に建設された海上都市は、宇宙開発公団タワーを中心に、立体的な都市開発がなされています。ベイタワー基地の建設は2004年から行われ2005年には主要部が完成したと言われます。
 EI−02出現に伴い本格的な運用が開始され、ゾンダー及びゾンダリアンと戦いましたが、機界31原種襲来の際に潰滅しました。
 しかし、GGGは全滅せず、基地の機能中枢であるヘキサゴンは崩壊寸前に緊急離脱し、衛星軌道上に待機していたオービットベースに収容されました。
 そうです。GGGでの表だった作戦行動には姿を見せなかった巽一家は、GGGの機動力を最大限に引き出すバックアップ役として、Gアイランドシティー開発を早々に切り上げ、宇宙でオービットベースの建設にあたっていたのです。

 獅子王凱と巽マトイ

 GGG機動部隊隊長として戦った獅子王凱は1985年に生まれました。
 史上最年少宇宙飛行士として宇宙に上がりましたが、EI−01・パスダーと遭遇しシャトルを撃墜され、
瀕死の重傷を負いながらも父・麗雄によってGストーンのサイボーグとして復活、ガオガイガーのパイロットとなりました。
 彼は熱い魂を持ち、どんな困難も「勇気」の一言で切り抜ける真の勇者です。18歳にしてサイボーグとなり、その運命を変えられたのですが、不屈の闘士によって苦悩を乗り越えました。
 彼の人生観には、ある言葉が深く刻まれています。

「人の命は地球の未来だ。どんなに過酷なときでも、信じ合い、助け合うのが仲間であり、家族なんだ」

 凱より7歳年上のGGG機動救助部隊隊長、巽マトイの言葉でした。
 凱はマトイのひたむきな情熱によって支えられ、ガオガイガーのコア・スピリッツとして成長していったのです。
 この卓越した魂と正義の心は、宇宙生体エネルギーとの共振を呼び起こし、機界新種との死闘に勝利したあと、生身の体ながら超人的な力を持つ「エヴォリュダー」に進化します。
 その力を、幻魔襲来を警告してきたあの「フロイ」がもたらしたものかどうかは、定かではありません。