《ギルスレイダーからジャングレイダーへ》

単にXR250に加装されていたギルスのバイクを
アマゾンオメガ用に改造した。だから「ジャングレイダー」
そんな裏方の出自譚などつまらないだけではないか。
もっと仮面ライダー的?に世界観を描けよと、裏の裏を書く。

   水澤 悠(みずさわ はるか)は、極小人工生命体・アマゾン細胞に人間の遺伝子を移植し創り出された青年である。
 その生体機能から「第三のアマゾン・Ω」と呼ばれる獣人体に変身することができる。
 アマゾン細胞は野座間製薬が開発した生体兵器とも新人類とも判別しにくい、目的を秘匿された実験体。不老不死の研究成果ではないかという憶測もある。
 悠は運命に翻弄されながら、野座間製薬が放逐してしまったアマゾン細胞移植検体の駆逐を通し、いつしか彼らの擁護のために戦っていた。
 彼に与えられた移動用ツール、ジャングレイダーは、AMZ‐NP型エンジン内部にインティーストーンを内包し、その力によりコップ1杯のガソリンで長距離を走れる走破能力を持つ。車体後部の鰭状のパーツはブーストウインガーと呼ばれ、エンジンから送り込まれたエネルギーを圧縮、フラッシュオーバーさせる加速ユニットだ。
 アマゾン細胞からわずか2年で20歳代の人間体に育成された悠はオートバイを動かした経験がない。しかしハンドル・ライドハンドラーを握ることで、アマゾン細胞を介して意識を同調させ、彼のイメージした通りに走行させることが可能だった。
 アマゾン細胞とは何なのか?
 人工生命体を開発した野座間製薬は、どこからその開発の糸口を見出したのか。そこにはジャングレイダーそのものの出自が謎を解くカギとして垣間見える。
 赤い車体の各所には、かつて「闇の力」と「光の力」の狭間で翻弄され、不完全な進化を遂げた青年が誕生させた緑色のマシンと同じ構造、パーツが見てとれる。
 人間の進化系から外れた異形の生命・ギルス。その洗礼を受けた葦原涼という青年がギルス化するとき、ギルスの細胞が融合することで彼の愛用していたバイクが変化した。
 ここにアマゾン細胞との接点があるのではないだろうか。
    葦原涼は、アンノウンとの闘いのあと、旅に出たまま行方が知れない。また、人々がアギト化を始めたあの時代、不完全な進化形であるギルスに変貌した人間が涼だけだったとも断言できない。
 野座間製薬は何らかの形で、ギルスとなった人間をサンプルとして手に入れ、その実験過程でメタファクターの力で変身するプロセスと、副次的に周囲の物質をも変貌させるギルスの細胞なり波動なりの効能を発見したのかもしれない。
 これを応用して生み出されたギルスレイダーが別人による亜種か涼のもたらしたオリジナルかは調べようもないが、アマゾン細胞によっても制御が可能であることを突き止めたのではないだろうか。
 しかしジャングレイダーは通常のオートバイの変形体ではない。アマゾン細胞にはまだ、マシンまでを自在に変貌させるだけの技術が伴っていない。それでもギルスレイダーに備わっていた「賢者の石」に酷似した謎のクリスタル部分や車体の部分的な特徴を見ていくと、アマゾン開発の謎にはギルスの影が見え隠れする。ひょっとするとその奥底には、消えていった「闇」と「光」の力、オーバーロードの思惑が再び人類に忍び寄っているのかもしれない。

※ このエピソードはあくまでつくばーどオリジナルです。