《漆黒のダウンバースト》
 リボルギャリーは、風都のダウンタウン、鳴海探偵事務所のガレージに隠され、スタッグフォンによる遠隔操作で出撃、ハードボイルダーのユニット換装ベースとして仮面ライダーWを支援する大型装甲車だ。
 全長13.525m、全幅3.470m、全高7.720m。乾燥重量は47.5tもある大柄な車体だが、排気量17,000ccものエンジンは最高出力3,730kw(5,000馬力)を発生させ、テストコースのターマックで最高時速230km/h、グラベルでも97km/hをマークする。
 エンジン形式は不明、駆動方式も不明だが、プロペラシャフトらしきトンネルブロックが車体左右にみられることから、2系統の動力源と駆動システムが組み込まれている可能性があり、その構造から左右独立連動式の前後多輪駆動ではないかと思われる。
 コクピットらしきフロントキャノピー内部に専用操縦席はなく、学習型AIシステムがオートパイロットしている。このマスクドハッチ内部は空洞で、ハードボイルダー本体の格納ラッチと、射出カタパルト程度しか設置されていない。ハッチがオープンすると、先端部からハードボイルダーのアプローチカタパルトが前方向に展開する。
 車体後部のドラムはリボルバーハンガーと呼ばれ、1番ハンガー「スタートダッシュ」、同2番「「タービュラー」、同3番「スプラッシャー」の格納順で、ハードボイルダーの各ブーストユニットが搭載されている。
 ユニットの換装プロセスは、ハードボイルダーの車体後部を1番ハンガーのブーストユニットに収納・切り離し、ドラムを回転させて他のユニットと連結させる。このシステムによって、ハードボイルダーはスタートダッシュモード、ハードタービュラー、ハードスプラッシャーへと戦況に応じて変換する。
 リボルバーハンガーのドラムはブロックそのものが回転することから、換装作業以外にも、リボルギャリーが横転した場合に車体を立て直す装置としても応用できる。
 リボルギャリーは、ハードボイルダーと対で開発されており、ガイアドライバー2G(セカンドゼネレーション)を用いるドーパントのための装備として設計されていた。
 地下組織・ミュージアムと戦う境遇となった鳴海荘吉のために、ミュージアムと敵対する謎の女性、シュラウドが開発したものだが、このマシン自体を鳴海が使うことはなかった。
 探偵事務所を引き継いだ翔太郎とフィリップも、リボルギャリー以前の姿までは知らない。