《レスキュー魂を燃焼せよ》 | |||
レスキューファイアー本部に納車された黒いフェアレディZは、狼狽するファイアー1・炎タツヤの目の前から整備工場に移され、再塗装の作業が開始された。作業服とゴーグルとマスクを身につけた整備士達が、てきぱきとダッシュ1マークをはがし、汚れ落としを済ませて新たなマスキングを施していく。 「あのZは特注品でな。これから特殊発光素子を含有したペイントを吹き付けるんだ。通常時は見たままの黒いZだが、車体に電気抵抗を与えると、ペイントした部分が黒から赤に変化する。エンブレム部分の銀色は、発光素子の種類が異なる」 大河リク隊長が、作業の様子を説明した。 「あのマスキングの形は・・・あれだ! レスキューフォースのコアストライカーファイアーと同じ・・・」 ファイアー2・恵ユウマが気づいた。 「それじゃあ・・・R−0専用車ということですか?」 ファイアー3・雪リツカが大河に尋ねる。 「そうだ。私専用の、ダッシュファイアーだよ、諸君」 図太い声に隊員達が振り返ると、黒いスーツの男が屈託のない笑顔で立っていた。世界消防庁長官、刑部零次だ。 「刑部長官!」 「なんだ・・・長官専用車だったんスかー!」 「どうした若いの。顔中脂汗してるじゃないか」 「こいつ、新ファイアー1が赴任するかもって、ビビってたんですよ」 「びびってないっス!」 「そうか。驚かせて済まなかったな。大河君の特殊塗装計画で面白い素材が手に入ったんでな。私用マーキングが可能になったのだよ」 「それなんですが、なぜわざわざカムフラージュ塗装を?」 「いや、初めはそのつもりはなかったんだが、副官の南部君が『ケレンとはいえいい年して派手なことをするな』とうるさくてね。まあ、隠密行動も必要ということでの実験機だと思ってくれ」 刑部長官は笑いながら真相を明かす。が、隠密行動と言いながら趣味性が優先されているのは明らかで、屋根上のパトライトを撤去するのは、どうも忘れたままらしい・・・ |
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※ たぶんこんな流れとは思いますが、レスキューファイアー本編とは何の関係もありません。 あくまでつくばーどオリジナルの物語です。 |
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