《要救助者を搬送せよ》
 高規格救急車・レスキューダッシュ2は、レスキューフォースのコアエイダー同様、日産パラメディックシリーズがベースであり、どこをどう切っても救急車に見えるが、なんとこの車両で中型レスキュービークル・ドラゴンドーザーのコクピットとしても運用される。
 要救助者や負傷者の搬送という、重大且つ基本的な任務を帯びているはずなのだが、ドラゴンドーザーの出場命令が下されたとき、負傷者搬送中だったらどうなってしまうのか? またはドーザー稼働ミッションに伴う過酷な作業環境(震動や衝撃)から、医療用搭載器財などはどのように保護されているのか? なんとも興味の尽きない1台である。
 搬送能力に関しては、最高速度が時速210kmもの走行性能を有しており、巡航速度域も非常に高い。どの程度の搬送稼働が巡ってくるかは定かでないが、これほどの速度を扱える救急車となれば、キャビンブロックの耐震動・衝撃防御能力も並みではないと思われる。
 操縦担当は、ファイアー2こと恵(めぐみ)ユウマ。類い希なる火消し魂を買われてのレスキューファイアー入りだという。鳶職である父親の血筋だが、実家はもんじゃ焼きの店とのこと。
 さて、救急車の運用には様々な法規が存在する。1台の救急車を維持するためには、人員面では3交代とする必要があり、最低限9名がいなくてはならない。これは救急専属でなく、消防隊や救助隊との兼任で隊員資格を取得することで、要員確保が認められているが、レスキューフォース時代から、世界消防庁ではこの部分が曖昧となっている。交替を必要としないAIシステムが、それらをサポートしているのかもしれない。