《SB−555Vオートバジン》


多国籍複合企業体スマートブレインの一部門、スマートブレイン・モータースが開発した可変型モーターサイクル。

 ビークルモードはオフロードタイプで全長2100mm、全幅880mm、全高1260mmと、ごく普通のスペック表記なのだが、最高速度380km/hというあたりから怪しげなものになってきて、バトルモードでは身長205cm、体重207kg、パンチ力7.6トン、キック力9.5トンなどと「ちょっと待て」状態の列挙となる

これが可変型の所以で、シート高やホイルベース、地上最低高を変えるなどという生やさしいものではなく、ヘッドライトユニットが頭部センサーブロック、ダミータンクとシート・エンジン部が胸部から腹部、フロントフォークが両腕、リアフェンダーが脚部に変形し、あろうことかヒト型2足歩行ロボットに姿を変えてしまうのである。

オートバイからヒト型ロボット形態へ変形するマシンは、過去にも警視庁に貸与された「電人」などの事例がある。「電人」は基本動作のプログラムを音声入力で指令し、遠隔操作するタイプであったが、この「馬人」は同様のシステムを持ちながらも、自律型AIの搭載が成功しており、自ら思考、判断して走行、変形、支援を行うことが可能だ。