タンクガードの取り付け
開発、リリース:ホールショット
販売代理店:フジ・オート
 愛知県春日井市の四駆専門店「ホールショット」が開発した、初代エスクード用タンクガード。2009年にもなって、このようなパーツが新規リリースされることが、まず慶事だ。
 そのきっかけは、オフロード系パーツの提案とショップを紹介してくれたじゃんぼうさんや、車両を持ち込み実寸計測に臨んでくれたあおいろさんの尽力によるものだ。
 ホールショットでは、これらのパーツの通販も引き受けてくれるが、流通経路が増えてくれたら、パーツを探している人の手助けになるのではないか。埼玉県桶川市の「フジ・オート」、渡辺代表に相談したところ、販売代理店を買って出てくれた。取り付けは単純だが、そのノウハウや課題を取得・抽出することや、TD51Wから採寸されたタンクガードが他の型式にも取り付けられるかの確認をかねて、製品第1ロットを買い求め、TD61Wで実証実験となった。
 アルミニウム製ガードの肉厚は約4mm。軽量ながら実用強度は申し分ない。ただしこの肉厚によって、本来共締めに使用するはずの燃料タンク取り付けボルト(4カ所)では、ボルト長が不足する。取り付けだけなら可能だが、オフロード走行を重ねると脱落する懸念があり、ボルト交換は必須だ。
 また、個体差も関わってくるが、タンク前側とガードの接点に若干の隙間が生じるため、タンクとガードの間にインサートするスペーサーも、製品として用意されている。
 BLUEらすかるが実証実験に用いたのは、リアを実質80mm上げてあることから、ジャッキアップ無しで作業が可能なこともある。フロアジャッキはガードそのものを燃料タンクに被せる際の支持台として活用する。

 「エスクードの場合、燃料タンクは単純にフレーム側にボルト締めしてあるため、ボルトを2本外しただけでタンクがずり落ちてしまう。ジムニーだともう1カ所を固定するので、作業性が良いんですよ」(渡辺代表)

 取り付けは位置あわせから締め付け完了まで、約1時間程度。ガードが対応しているのはTD型の11、31、51、61W。1600シリーズはタンクの厚み・幅が異なり、隙間が大きくなるため対応していない。2000シリーズショートへの適応は確認中。
 価格はガード定価25000円並びに作業工賃と消費税。当面、フジ・オートで引き受ける取り付けには長ボルト(ピッチ12・5、M10の40mm程度が妥当か)をサービスで用意するとのこと。

 「アンダー、タンクガード類は、これまでもお客様から問い合わせがあったんですよ。しかし初代用のパーツは、現在はどこからも出ていなかったのです。ホールショットさんは良いモノをリリースしてくれましたね」(渡辺代表)

 初代エスクードの燃料タンクは、おしなべて車体後方のむき出し位置にある。オフロード走行をしない場合でも、追突され下側に潜り込まれると、バンパーに続いて燃料タンクが押しつぶされる。タンクガードの有無は、もちろん自己判断だが、意外と有用なパーツでもある。