-ESCUDO L4−1600-



-フェイスリフトとセフティーアップデート-


 3代目エスクードに8年半、約20万キロ近く乗り、他社に5年浮
気をして、平成最後の年となった平成31年3月に4代目に戻った。
 令和となった5月上旬までで3500kmほど走った。前年末に安全
装備主体にマイナーチェンジされた4代目は、なぜか室内ミラーが自
動防眩ミラーではなくなり、こんなところでコストダウンをしなくて
も良いのにと思う。筆者の着座位置からは後続車のライトの眩しさも
意外と目に入らず、レバーを上げて夜間モードにしなくても今のとこ
ろは不愉快感はない。

 室内へ乗り込んだ第一印象は、黒を基調とするカラーで、シート柄のデザインも品良く大きめで固すぎることもない座面とサイドサポートが
体をホールドする。長距離を走っても腰や背中に負担を感じることもなく、おしりのほっぺも痛くならない。
 ドアの上部内張りがダッシュボードと同じソフト素材が使われていたら、もっと高級感が出て“上質”になったのではないか。センターコンソー
ルには大きく深い小物入れがあるが、ここは3代目と同じようなソフトに開くフタがあれば高級感も増し、同乗者に見せたくないものを隠すことも
出来て使い勝手が更に良くなったのではと思う。
 装備上ナビ、センター、真正面にと三ヶ所も時計がある。真正面にあるマルチインフォメーションを変えると、セットした日付が常時表示される
が大きな時計も表示される。いささか過剰だ。
 3代目より最低地上高が若干低いが、座る体勢が良いのか目線は高く感じられボンネットが良く見え前方の見切りも良く、運転がしやすい。
 後方が見辛いと言われるが、直視とバックミラー、サイドミラー、バックカメラを見ることと、小回りが意外と効くことで、後退も今のところは不
安を感じない。
 アクセルを踏んでの第一印象は軽い!の一言。3代目に比べると400kg近く軽量になったそうだが、とにかく軽快で1400ダウンサイジング
ターボの利きも自然な感じだ。ブレーキの効きも強力で、かと言ってカックンブレーキではなく自分が思った踏み応えで、やんわりと止まれる
ことが出来る。
 遮音性もなかなかで、筆者は充分に満足できる音を奏でる6スピーカーから、気に入った音楽を聴きながら、走るのがとても楽しい車に仕上
がっている。6速オートマチックトランスミッションもスムーズで、ハンドルの遊びも少なく、大きくもなく小さくもないボディサイズ。
 コンチネンタルの純正55扁平エコタイヤは、初めは街中では若干硬くゴツゴツした感じを受けたが、今は角が取れたのか自分が慣れたのか
不愉快ではない。高速道路では、ちょうど良い硬さだと思われる。 足回りを石畳の多いヨーロッパで磨いたという逸話は、信じても良いかもし
れない。
 新世代四輪制御システム「ALLGRIP」をスポーツモードにすると、エンジン回転数が若干上がり後輪にもトルクが配分されるためか安定感が
増し、アクセルワークにも機敏に反応する。このレスポンスの変化は、走るのが益々楽しくなる。
 燃費もオートモードと大して変わらず、リッター15kmぐらいは走るようで、無給油で700km近くは走れる計算となる。実際650kmを無給油で
ドライブ出来た。街乗りだけの場合、余程の渋滞に巻き込まれることがなければ、500kmを目安に給油すれば大丈夫だろう。。
 
   


 走りに関してただ一つ不満な所は、エンジンブレーキが効かないこと。
 時速80kmで2速に落とせるものの、思い通りには減速しない。ハンド
ルに付いたパドルシフトでしかダウンorアップが出来ないのも、丁度良い
位置にシフトレバーがあるだけに、尚更不満を感じまる。
 Dポジションでパドルシフトを使うと、自分がシフトしたポジションが
必要なくなったと車が判断し(例えば下り勾配が浅くなった時)勝手にD
に戻る。これは感心するときと不満なときとがあり、扱いに慣れるしかな
さそう。
 後部座席の足元は広いとは言えないが、大柄な体型の方が前席に座らな
ければ許せる範囲ではないか。後席座面の前後寸法は3代目に比べて若干
短いように感じる。
 外観はフロントグリルのメッキ仕上げ、前後バンパー、アルミホイール、
後部テールランプのデザインが変更された。内装はシート表皮、インパネ
ガーニッシュ、センタークロックのデザイン変更が行われている。スタイ
リングに不満はないが、後部テールランプが意外と張り出している。ただ
ただ埃が積もるだけなのに、どうしてこんなにも張り出さなくてはいけな
かったのか?

    
 
後部ラゲッジルームは3代目と殆ど変わらない大きさ。3代目で使っていたソフトトレーがぴったり。奥行きには若干の余裕があるので、
3代目より広いのだろう。左右にある凹みも小物入れに活用でき、意外と使い勝手が良い。ただ、クッション素材などを利用しないと、走
行中は入れた小物が動いてガタガタと五月蠅いかも知れない。友釣りで川原へ入って行くので、タイヤの側面を切る恐れがあるためス
ペアタイヤを購入したが、底部にキチッと収納でき、更に上部の板が二段になっているので、その間へ小物が整理でき便利だ。上板を下
げて使うことは滅多にないのではないか。
 
マイナーチェンジによって、スズキセーフティサポートてんこ盛りとなった。
 何に反応するのか分からないが、ブレーキ警告音が突然鳴りチョットビックリなことが多い。同じ場所を再度走っても鳴らないことがあり、
未だに何に反応しているのか分からない。当然、先行車に接近し過ぎても警告が鳴って減速するので頼れるモノではあるが。
 車線逸脱警告も優れた反応をする。左側の通行人や自転車を避けて中央線を少し乗り越えただけでも反応する。あまりの杓子定規さ
にオイオイって感じ。
 無理な追い越し時の警告、バック時の警告なども頼れる機能。先行車の発進に気が付かない時にお知らせしてくれる機能も意外と便利
だ。一番嬉しい機能は、追従式クルーズコントロール(ACC)。高速道路で時速100q+αでセット出来る。この速度設定に上限が無いら
しいが、後続のロットでは是正されそうだ。
 ACCは一度セットしてしまうと2秒以上停止しない限り、レーダーを使い優秀に追従する。或いはブレーキを踏むと一旦解除されるが、エ
ンジンを切らない限りボタン一つで簡単に復帰出来る。先行車との車間距離も3段階に変えることが出来、高速道路を走るときは大変便利
だ。
 割り込んできた車も瞬時に察知して車間を拡げる。車線内からはみ出さないハンドルサポート機能もあり、それを両方使用すると時代は
進化したなぁ、ロボットに乗ってるみたいと感じる瞬間だった。
 但し、過信は禁物!「全ては補助機能。事故を起こした時はアナタの責任!」の書類を忘れてはいけないし、安全装備に頼り過ぎて走っ
ても、あまり面白くない。
 他の機能で感心したのはオートワイパー。他社の車にも付いていたが、反応が鈍く使い物にならずスズキも期待していなかったが、雨粒
感度モードを変えることが出来て間欠のタイミングを自分好みに出来て、スズキもやるなぁと感心した。
 3代目からは大幅に進化した。乗って楽しく走らせて楽しい車に仕上がっており、まったくの別物となった感がある。


リポート 生がきさん



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