-V6・2500ccシリーズ-


H25Aの継承
 2代目の登場時にはTD61Wが混在していたV6−2500ccだったが、2代目にはTD62Wとして追加モデルで引き継がれ、プチ・ミドルクラスのテイストをラインに加えていた。
 初代の2000cc以上と同様に、オーバーフェンダーとサイドスプラッシュガードを装備してワイドボディっぽさを強調し、フロントグリルにはハニカムフェンスをあしらい、小型車枠の2代目たちと一線を画した。このグリルを全車共通にしていたら、2代目のデビュー評価はいくらか違っていたかもしれない。
 エンジンは、V6−2000のH20A後期ブロックに対して馬力で15馬力、トルク では3.8kgの向上 が図られた。 内径×行程は、従来のH20Aが78. 0×69.7(mm)であったのに対し、 H25Aは84.0×75.0(mm)に 拡張された。同時期のL4−2000のJ 20Aは、ボアこそ同じ84.0だが、ス トロークは90.0。V6がショートスト ロークであることがよくわかる。
 上記スペックは、TD61Wとまったく同じである。仕様変更点は、吸排気系の取り回しと構造の変更、マウント用メンバーの形状と取り付け方法の変更、EPIもバージョンが変わっており、出力特性はそのまま、より成熟した滑らかなフィーリングを実現している。車重は50kg重くなっていながら、燃料タンクはTD61Wの70リットルに対して4リットル容量を小さくしており、エンジンの基本性能は確実に上がっている。
 ラフにアクセルを開けると、ホイルスピンをしたというが、もちろん2500はその手 のクルマではなく、グランドツアラーとしての長距離を快適に走るエスクードと言うべ きだ。
 ボディ形状はDタイプ、5ドアのみの設定。2500ccのエスクードは、エンジンリファインを繰り返し、2代目の3型まで生産され、2003年6月のマイナーチェンジで車種整理される。
 写真(下)は62W唯一の300台限定・V6スペシャル。迫力のブリスターフェンダー、エアロフォルム、ロー ダウンというワークスチューンドモデルといった一台である。




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