《爆裂的に走破せよ》
 レスキューダイバーのロールアウトによって、ビークル制御デバイスの更新も行われ、コアセイバーは大幅な改良を受けることとなった。
 今回の改良点は、オールモード4×4iシステムの領域を拡張した水陸両用化だ。コアダイバーは単なるコクピットビークルではなく、ダイバーの名にふさわしく水上走行を可能としたところが、レスキューフォースの活動範囲を広くカバーする役目を担っている。
 海上保安庁との事務分掌の問題もあるため、沿岸並びに海洋レスキューの実効性については未知の部分が残されるが、河川・湖沼における水害に対して、力業指向の中型ビークルではこなしきれない救助活動が期待される。ただし潜水能力については不明だ。
 レスキューダイバーのコクピットとして機能するにあたって、飛行操縦系の追加も施されている。これは従前から自車運転用操作系統と、ビークル用重機オペレーションのコントロール系を備えていたセイバーに較べ、非常に複雑な操縦席構成となったと思われるが、それらの制御はAIに委ねる部分を多くし、たとえば計器表示などはファイナルレスキュー時のターゲットスコープのように、映像表示で対応し、スティック・スイッチ類の後付を最小限にとどめているようだ。
 また、最大マッハ3(レスキューストライカーとの連結時はマッハ4)というレスキューダイバーのコアとして、車体そのものの気密性や耐圧性能も向上しているはずで、このことが水陸両用能力の附加にも繋がっている。しかし耐圧・耐衝撃性能は、むしろマックス時に蹴り技を繰り出す際の、足元に位置するR2の防御機能として発揮されているような気もする。