《爆裂的に加速せよ》
 コアストライカー・マックスに搭載されているAIシステムは、車両そのものの航法コンピュータであると同時に、レスキューストライカーを中心とする各ビークルのコントロールを担う。それだけではなく、担当操縦士・R1の操縦サポートから、メンタルヘルスのケアにまで、緻密なプログラムが打ち込まれていた。そのデータバンクには、R1こと轟輝が赴任してからの操縦テクニックやファイナルレスキュー発動パターンなど、R1とのコンビネーションで得たありとあらゆる情報がメモリーされている。
 かつてAI自身がR1の急速な成長と技能の高度化に注目し、前身であったコアストライカーの能力を限界域でサポートしきれなくなったことを判断し、マックスへとバージョンアップした経緯がある。このときAIの導き出した答えは、ハードを更新しなければ、R1に置いて行かれるというものであった。
 排気量9000ccのエンジン、最高速度は600km/h。マックスの加減速とコーナリング時のGにも、R1は耐え抜き、即座に乗りこなした。AIの分析は、性能や技能とは別次元の何かが存在することを確信した。それが彼等の言う「レスキュー魂」なる非論理的なスーパー・メンタリティだということも・・・
 コアストライカー・マックスにおいて用意されたAI用のデバイスもまた、処理能力の高度化が施されていた。AIが「レスキュー魂」について考察する余地も豊富となり、マシンの限界はまだまだ上にあると、壁を打ち破る挑戦を、R1に進言することとなった。
 R1はAIの言葉を信頼し、フルスロットルを持続させる。AIもマシンの制御サポートをこなす。両者のレスキュー魂がひとつの情熱となる。そのときコアストライカー・マックスの車体は灼熱の赤へと変化し、訓練コースの光電管測定器が最高速度700km/hを刻んだ。

※ニンテンドーDS用ソフト「レスキューフォース」で、2クール目に突入すると
マックスファイアーバージョンが登場し、時速700kmで突っ走ります。