《超竜巻で爆散せよ》
 ファイアードラゴンドーザードラゴンに続いて配備された中型ビークルは、超大型ブロワー“ドラゴンターボファン”を備えたターボドラゴン。このタービン出力調整には念入りなチェックが行われ、ロールアウトが遅れた。二番機であるドーザードラゴンが、試運転段階で冷却系に不備を発生させたため、レスキューファイアーの整備課でも慎重になったと見られる。
 車体はドーザードラゴンに近いが、遠距離へのファイナルレスキュー到達を目的としたターボファンの直径は、車体の二分の一ほどになる。これを直立させ超竜巻を前方に発射するとなれば、デッキアップアームの強度も確保されているだろう。それらの負荷を受けつつ、車体を固定・安定させるための、マスのバランス調整も必要だったと思われる。
 が、なぜかターボドラゴンは初出場において、それが必須手順なのか? と感じさせるほどの無駄に派手なスピンを連発する。ただしバランサーは逸品のようで、一瞬のブレもなくスクランブルモードからレスキューモードへ固定される。
 操縦担当は、ファイアー3こと雪リツカ 。やや鼻のつく生真面目さと完璧主義から「クールビューティ」「ミス・パーフェクト」と呼ばれる彼女は、ターボドラゴンの導入まで、レスキューストライカーの操縦を担当し、支援要員というポジションに甘んじていたが、なかなかどうして、専任ビークルを与えられると熱血さが垣間見える。
 ターボドラゴンのファイナルレスキューも、ファイアードラゴン、ドーザードラゴンと同様の凍結、粉砕型攻撃だ。車体側屋根先端に取り付けられたサイレンから超音波?らしきエネルギーを放射し、これをドラゴンターボファンが巻き込みながら目標を瞬間凍結させる超竜巻を発射するブラストハリケーン。レスキューダッシュ3を高速射出し、粉砕するドラゴンアタックの二段構えだ。
 コクピットとして搭載されるダッシュ3は、本来は調査分析用の小型車なのだが、もれなくファイナルレスキューにまで用いられるところが凄まじい運用。もう間違いなく世界最強の日産キューブである。
 ターボドラゴンの登場により、レスキューファイアーの主要ビークル第一期分が勢揃いした。このことにより、三体の連結フォーメーションが可能となった。ビークル1〜3の連結仕様はスーパーファイアードラゴンと呼ばれ、3台分の同時出力を誇るスーパーアイストルネード、スーパードラゴンアタックを実現できる。
 しかしドラゴンというよりは、なんとなくごっついオケラ・・・