《超災害を爆鎮せよ!》
 世界消防庁が対超災害緊急機動部隊として組織した「レスキューフォース」には、さまざまな超災害の鎮圧(消火、救助)に赴くための特殊車両がいくつか配備されている。
 レスキューストライカーは、そのなかでも彼等のシンボル的な大型放水車だ。操縦はR1・轟輝が専任担当であり、コアストライカーが前部コクピット部分に格納され、そのまま操縦系統とリンクする。コアストライカーとの車体比較から推測すると、全長は約25m、全幅約7m、全高約6mほどの大型ビークル。前後部に分離することが可能で、前部ブロックは他の中型ビークルとドッキングすることで、用途に応じたファイナルレスキューを発動する。
 後部コンテナには、機動救急車コアエイダーや無人作業機ウェーブサーチ、小型作業機パワーサーチなどを格納するほか、車体左右一対のウォーターキャノンを装備し、大火災を一瞬で鎮火させる超強力な放水弾を発射するほか、様々な化学成分を混入した放水によって、最適な消火作業を展開する。
 中型ビークル・レスキューライザーとの連結により、より強力な消化能力を持つライザーストライカーへバージョンアップする。この状態で発動するファイナルレスキューは「ライザースプラッシュ」と呼ばれ、レーザーのような超高圧力放水を発射し、火災鎮火だけでなく障害物や超災害発生源の粉砕、超冷却水によって対象物を凍結させる。
 また、レスキューショベルとのドッキングではショベルストライカーとなり、バケットの一撃で岩盤を破砕、瓦礫を一蹴する「ショベルクラッシュ」をファイナルレスキュー発動させる。このほか、地中活動のためのレスキュードリルとの連結フォーメーションを持つ。ただし、これらのファイナルレスキューは、R1の独断で行うことは出来ず、石黒鋭二隊長の現場承認が必要だ。これはファイナルレスキューの威力が破壊・殺傷能力としてもとらえられることから、レスキュービークルが超兵器とみなされる懸念を回避するための措置と思われる。その気になれば全ビークルをひとまとめにした未知のマシンを産み出すことも可能。これがネオテーラの手に堕ちれば、レスキュービークルそのものが超災害の温床になりかねない。レスキューストライカーや、他のレスキュービークル単独では、ファイナルレスキューを発動できないようにしているのも、国際社会の中での世界消防庁の苦慮なのだろう。