《その場の勢いで超変形?》
 暗黒結社ゴルゴムの科学力がもたらしたマシンフレームから生み出されたバトルホッパーは、世紀王候補のブラックサンから覚醒した仮面ライダーBLACKの使途であったことから、BLACKがRXへと更なる覚醒進化を遂げたとき、同様にアクロバッターへと変化した。
 マシンフレームは、生体組織の活性化によって自己修復を可能としており、その能力が最大限に発揮されたことで、バトルホッパーとは異なる形態と、より強力な性能を持つ姿へパワーアップしたものとみられる。マシンフレームを覆う装甲は「ソーラジルコン」と呼ばれ、組成に関してはかなり自由度の高い形状記憶を施すことができるようだ。
 登場の序列から、BLACKは11番目の仮面ライダーとされているが、ショッカーがヒト・バッタ融合型改造人間を開発した折にモデルとなった改造技術や素体がゴルゴム5000年の歴史から発掘された暗黒技術であるという説もあり、他の仮面ライダーの一部にはオートバイの形状が著しく変化する事例がみられる。
 しかしAからBへの単一形態変化ならば、マシンフレームの技術範疇で実用化されていたが、仮面ライダーBLACK−RXが多段変身能力を身につけたとき、アクロバッターはこれに呼応したのである。
 RXがロボライダーへと「2度目の変身」を遂げた時点では、アクロバッターはそのままの姿でと現れたが、ロボライダーが手を触れたとき、ソーラージルコンは配列を変えロボイザーへと変形した。
 ロボライダーはRXよりも腕力や脚力に優れ、剛腕を発揮しつつ敵の攻撃を跳ね返すだけの強化装甲を纏っており、力の反面俊敏さが劣ると言われている。ロボイザーはそのウイークポイントをカバーしようとしたようである。また、ロボライダーが百発百中の狙撃主という能力を持つことから、ロボイザーはテールに2問の速射銃を備える。前面でなく後部というところに、走行中でもロボライダーの射撃は的を外さないという裏打ちがここに垣間見える。
 だがロボライダーが追撃戦やバイク戦を行うことはほとんどなく、ロボイザーの活躍はただ一度きりに終わった。むしろこの多段変形はマシンフレームや生体組織の覚醒からウォーミングアップであったらしく、このあとに誕生するバイオライダーに従うマックジャバーにおいて、恐るべき性能が発揮されることになる。